最初から無いものならば

失くして怖いものが

無いとは言わないが

それでも随分とそれは

少なくなった気がする


持っていたのに失くしたもの

最初から持っていなかったもの

あとは大切な数少ないものだけ守れれば

わたし自身のことなどは


今更カッコつけてもしょうがない

この程度の人間のすることだもの

失敗を怖がってどうする

地位も名誉もあるわけでなし


最初から無かったと思えば

何もなかったところに

始まりが芽吹いたことを

喜ぼうじゃないか


たとえ、その芽は枯れようとも

きっといつか芽が育つ日はくる

ずっとずっと先かもしれなくても

きっときっといつか


わたしがいなくなっても

其処そこ

もしかしたら

美しい花畑になっているかもしれない

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