パートナー
勝利だギューちゃん
第1話
「ふう、お疲れさん」
俺は、パソコンの電源を切った。
俺の名は、緑猛(みどり たける)
ライターだ。
仕事パートナーは、パソコン。
キャサリンという名前を付けている、
俺の大切な、相棒だ。
公私ともにひとりでいる事の多い俺にとっては、唯一の、そして最大の恋人だ。
このキャサリンのおかげで、俺はやもめ暮らしではあるが、
食うには困っていない。
他人と接するのが、苦手な俺にとっては、もう手放せない。
パソコンの壁紙には、女の子を入れている。
サイトで見つけた、好みの子を壁紙にしたのだが・・・
この子が、キャサリンだ。
本当の名前は、知らん。
風呂に入って、灯りをけす。
そして、床に着く。
ライターは自由業。
その分責任も重い。
余程しっかりしていないと、つとまらない。
怠けていると、後で泣きを見る。
「・・・起きて下さい。猛さん。朝ですよ」
「うん?」
「あっ、目が覚めましたか?」
「お早う。キャサリン。いつも悪いね」
「いえ、私の勤めですから。あっ、朝ごはんが出来ています」
「ありがとう」
「今日も、がんばりましょうね」
チュンチュン
目が覚める。
「また、この夢か・・・最近よく見るな・・・」
キャサリンが、人間の姿をして現れる。
一種のボーかロイド・・・
初○ミくみたいな感じか・・・
「所詮は夢だな・・・」
食卓へ行く。
といっても、アパートなので、台所なのだが・・・
冷蔵庫を開ける。
「あれ?チャーハンが入ってる。俺?作ったか?」
ラップがかけれたいて、メモ書きがあった。
「猛さん、おはようございます。朝ごはん用意しておきました。
今日も、がんばりましょうね。
キャサリン」
ふぅ・・・
パソコンの、キャサリンを起こす事にした。
電源を入れるのだが・・・
「おはようございます。猛さん」
画面の子が、話す。
「おはよう。キャサリン。いつも悪いね」
「いいえ。猛さんの、お役に立てるのでしたら・・・」
人工知能とは、すさまじい。
「あのう。猛さん。お願いが・・・」
「どうした?」
「私もう、実体化していいですか?」
「いつも、一緒だろ?」
「そうでなくて・・・」
「・・・OK・・・」
部屋に、キャサリンの映像が出る。
まあ、俺にしか見えないが・・・
「今日の取材は?」
「○○だ」
「楽しみです」
笑顔を見せる。
「じぁあ、ここに入って」
「はい」
スマホにキャサリンは、はいった。
これで、一緒だ。
「頼むよ。パートナー」
「それは、公ですか?私ですか?」
「両方だ」
確かに虚しいと思う。
それでもいい・・・
孤独ほど、辛いものはないのだから・・・
パートナー 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます