山吹色のシンフォニー

作者 丸和 華

8

4人が評価しました

★で称える

レビューを書く

★★★ Excellent!!!

この作品は、同作者の「葉っぱと雨音のシンフォニー」の全面改稿版である。
「雨音」は、書籍化作家である如月芳美氏との、ラブコメ対決! として書かれたもの。
設定の一部を共有し、それぞれが長編が書くという企画だった。
如月氏の胸をかりて、奮戦する作者をダイレクトに見て来た。
結果は星の数で明確に、かなり残酷に作者に突き付けられてしまったのだが。

しかし作者はその作品を全面改稿して、一か月で新しく連載を始めてしまった。
このパワフルさ! 正直びっくりしている。
へこんでいる暇などないのだ。弱点を認め、分析し、次への活力とする。
すごいとしか言いようがない。

そしてこの底力は、この作品の舞という主人公にも繋がるものである。
あらすじにはないが、たぶん主人公はADHDだろう。
他人との関わりで壁にぶち当たり、学校をドロップアウトしてしまったが、勉強を続けて、自分と同じ悩みを抱える子供を助けるカウンセラーを目指している。
「雨音」とはかなりストーリーを変えてきているので結果は見えないが、彼女は絵の才能とカウンセリングを掛け合わせた道を選びそうだ。

亡くなった父を思わせる画家の先生。舞の隣でいつも励ましてくれる絵の先輩である湊人。
「でも、どうせ、だって」と言い訳に逃げていた彼女が、他人に心を許し、力強く歩いて行く。

彼女のもつ独特の感性。センス。発想力。
それを目に見える形にしていく作画のシーンは、今まさにそこで描かれているようで引き込まれた。

連載はまだまだ続くが、舞にも、そして作者さまにも、エールを送りたい。
あなたの心にも、この作品の情熱が届きますように。