告?

 夕方になり、安永とモモは釜揚噴水公園にいた。噴水の前で見つめあう二人。安永が口を開く。


「モモッチに初めて会ったの、ここだったね」

「そうだね。ミッフィーが勝手にヤスケンに向かってきて」

「ははは、そうだったね。ミッフィーは元気?」

「うん、あの頃から3回りくらい大きくなったよ。今度、一緒にミッフィーの散歩に行こうよ」


 すると、安永は返事もせずいきなり真剣なまなざしでモモを見つめた。


「どうしたの、ヤスケン?」

「俺……モモッチに伝えたいことがあって」

「ん?何伝えたいことって?」

「俺……俺……モモッチが……」

「あ」

「ん?」

「危ない!」


 モモが叫んだ瞬間、サッカーボールが安永の頭に当たった。するとボールが飛んできた方向から菊地萌子が走ってきた。


「すみませーん!あ、安永先輩。……とモモ先輩。失礼しました」

「あ、菊ちゃん」


 菊ちゃんはボールを持ってさっさと走り去った。また二人きりになる安永とモモ。


「で、伝えたいことって」

「あ……、もう日が暮れてきた。それは今度言うわ。帰ろう、モモッチ」

「うーん、わかった。帰ろう」


 二人は公園から家に帰って行った。

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