ロビンソンチームの実食

 そして2時間後、双方の料理が出来上がった。


「それでは、あじおおじぇさまによるし、ししゃも、じゃなくて、試食でしゅ~」


 鉄也はすっかり酔ってしまい、ろれつが回っていなかった。


 味大路様による試食が始まる。

 まずはロビンソン亭の料理。マグロの刺身の盛り合わせ、味噌汁、そしてなぜかステーキが。

 味大路様は懐から黄金の箸を取り出した。


「いただきます」


 まずはマグロの刺身の盛り合わせを食べる。


「うん、腕は衰えていないようだな、ロビンソン」

「ありがとうございます」


 次に味噌汁を飲む。


「お、これはマグロの目玉を細かく刻んだものを入れてあるぞ。なかなか珍味じゃな」

「普段は目玉をそのまま入れるのですが、本日は百人分ありますので、適当な大きさに切って入れました」

「その心遣いや、よし!」


 そして、最後のステーキを口にする。


「ん、これは!うーまーいーぞぉー!」


 味大路様の口の中から光が発せられた!


「おお、これはマグロのステーキ!しかも大トロのステーキじゃ!

 大トロを焼いたことによって脂が活性化しうまみが増しておる。

 しかも、これは片面しか焼いていない!

 ステーキの味わいと刺身の味が両方堪能できるまさに大トロのハーモニー、至高のマグロ料理じゃ!」


 味大路様の口の光が消えた後、味大路様は静かに箸を置いた。

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