クリスマス味勝負

コンサート

 12月7日。三日月モモはかわいらしいワンピースを着て、とあるコンサートホールの入り口にいた。数分後、長身で眼鏡をかけた男性と小柄な女性が現れた。


「こんにちは、ルギーさん、ナンシーさん」

「こんにちは、モモちゃん」

「今日はこんなコンサートに誘ってくれて、ありがとうございます」

「ブシドー先生がぜひ連れてきてほしいって言ってたから」

「ブシドー先生ってあたしの留学話を持ちかけた……」

「かなり有名な指揮者らしいよ。その先生のお眼鏡にかなったんだから、モモちゃんすごいわよ。ルギーなんて取り入ってもらうのに2年くらいかかったらしいから」

「余計なこと言うなよ、ナンシー姉さん。入ろうよ」


 3人はコンサートホールの中に入った。席についた瞬間、モモがナンシーに声をかける。


「あのー、トイレ行ってもいいですか?緊張しちゃって」

「ふふふ、いいわよ。はやくいってらっしゃい」


 数分後、モモがトイレから出ると、とあるカップルを発見した。


「あ、ルギーさんに……あすか先生?!どうしよう、あの二人が鉢合わせしたら……」


 モモは急いで席に戻った。モモは席に戻ると、ルギーの周りをきょろきょろ見回した。


「どうしたの、モモちゃん?」

「ルギーさん、あ……別に」

「あぁたたち、そろそろ始まるわよ」

「はい、ナンシーさん」


 席のあたりが暗くなり、ブシドー先生が指揮をするコンサートが始まった。

 しかし、モモはいつあすか先生がこちらに来るか気になってしまい、コンサートに集中できなかった。

 一方、ナンシーは……途中で居眠りしていた。

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