第111話 手ごねさん。

 突然ですが、ハンバーグとかギョーザを作る時、ひき肉が冷た過ぎて手が痛くないですか?


 使い捨て手袋を使っても痛いんです。なので、少し前にひき肉を冷蔵庫から出しておこうと思うんですけど……忘れちゃうんですよねー。笑


 そうなると「手ごね」が結構苦痛な作業になり、木べらなんかで混ぜてこねが足りなかったり。


 そんな事を思っていたら、昔夫にやたらと話していた事を思い出しました。


 それは「手ごねさん」の話。


 昔住んでいた近所に「手ごね」をキャッチフレーズにしているハンバーグ屋さんがありまして。


 その事について、眠れなかった夜に夫に話しまくった日がありました。(夫は眠かった)


 あのハンバーグ屋さんには、店の地下に「手ごねさん」という手ごね職人がいて、「手ごね」をする為だけに牢に入れられ、来る日も来る日も「手ごね」をさせられている。


 「手ごねさん」は休みの日も地下の穴ぐらで過ごすしかないのです。


 そんな「手ごねさん」の唯一の楽しみは……と、いつまでも止まらなかった私の話。


 夫は眠くて眠くて仕方の無い中、最初は質問とかをしてくれていたので、話は更に膨らんだのですが、最終的には「頼むから寝させて欲しい」と言われて「手ごねさん」の話はそこで終わりました。


 前にも書いた「鎮まれ〜!」と言われた出来事の内の1つです。


 今でもたまに「そう言えば手ごねさんって何だったの?」と言われます。確かにあれは何だったんだろう……と私自身ですら思うのですから、夫からしてみれば不思議でしかないですよね。笑


 何かをこねる度に思い出す「手ごねさん」。

 可哀想な「手ごねさん」。


 

 って、私のせいか。笑


 

 ……この話、まだ書いていないことを願います。

 

 




  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る