第21話 駅娘の使い方
「恵比寿へ、ようこそ! 今なら先着1組様に、虹の線路をプレゼント中です!」
「もらえるものはもらっておこう。」
望たちは、虹の線路を手に入れた。
「残り30分だ。さっさと、さまよえる超恵比寿人を倒そう!」
「おお!」
望たちは、最後の時間と戦っている。
「あれ? 恵比寿人はどこだ? いないぞ?」
「あ~、恵比寿人さんは、お腹の調子が悪いので、駅のトイレにいます。出てくるまで、お待ちください。」
「なんだと!?」
望たちは、さまよえる超恵比寿レベル400がトイレから出てくるまで待つことにした。
「10分経過!? これ以上は待てない! 駅のトイレの隠しダンジョンに突入だー!!!」
「おお!」
望は男子トイレに、希は女子トイレに突入した。
「ギャアアアー!? やられた!?」
トイレから、不意を突かれた、さまよえる超恵比寿人レベル400の断末魔の叫びが聞こえる。
「これで恵比寿のクエストも突破だ!」
「いよいよね! 決戦の地! 渋谷へ!」
望たちは、電車の乗って山手線一周の最終目的地、渋谷へと向かう。
残り時間は、タイムリミットまで15分。
恵比寿と渋谷の間を電車に乗って移動中の望たち。
「キャアー!? 急ブレーキ!?」
キキキキキキキー!!! っと大きな急ブレーキをかける音が聞こえた。
「お客様にアナウンスします。前方の線路がなくなっているために、電車は前に進めません。復旧まで、2、3日お待ちください。」
「待っていたら死ぬぞ? 困ったな?」
線路がなくなっているので電車が進めなくなった。
「そうだ! 駅娘にもらった、虹の線路を使えばいいのよ!」
希は虹の線路を使った。
「虹の線路の完成よ! きれい!」
「やったー! 渋谷へ、GO!」
線路がなかった所に、虹の線路ができた。
「出発します!」
おかげで電車が動き出し渋谷を目指せる。
残り時間は、タイムリミットまで、あと5分。
「こ、これは!?」
「ひ、酷い!?」
ハチ公広場には、LAWS国家試験の受験生1万人の屍が広がっていた。
「最初から人食いハチ公レベル1000なんかに勝てなかったんじゃないだろうか!?」
怯んでいる望たちに声が聞こえてくる。
「た、助けてくれ・・・・・・バタ。」
「お、俺たちの屍を超えていけ・・・・・・バタ。」
生きていた受験生が次々と息をしなくなっていく。
「どうする!? どうすればいいんだ!? どうすれば、あんな化け物に勝てるんだ!?」
立ち尽くす望たち。
残り時間は、タイムリミットまで、あと3分。
つづく。
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