アンサー

「オルカ、大川さんに好きな人がいるのか知りたい」


 帰宅後、僕はオルカに新しい『願い』を言った。オルカは宙にふわふわ浮きながら、羽ペンで羊皮紙に何かを書いている最中だったが、その手を止めて、僕の顔を見た。


「またえらい急やな」

「そうかも」


 最後に『願い』を言ったのは2週間前だった。なぜか夕食に猛烈にカレーが食べたくなったんだ。


「いや、おばあちゃんに言ったらええやん」


 オルカにはそう言われてしまった。確かにその通りで、僕がおばあちゃんに夕食のリクエストをすると、その日の夕食はカレーになった。


「椋ちゃんが晩ごはん何かが良いなんて言うの初めてだから、ばあちゃん嬉しいよ」


 ばあちゃんはそう言いながら、ニコニコしてカレーをよそってくれたっけ。


 僕の願い……もとい、小さなワガママは、こんな風に突然湧き上がってくることがほとんどだ。というよりも、「友達が欲しい」という願い以来、あまり真に迫った願い事は言っていない気がする。


 とりあえず、今回も例に漏れず、その願いは突然湧き上がってきた。いや、厳密には願いというより、疑問なのかもしれないけど。


「授業中にふと思いついたんだ」

「そうかぁ、ふと思いついたんかぁ」


 オルカは羊皮紙を丸めて羽ペンをインク壺に立てた。指をパチンと鳴らすと、宙に浮いたままのそれらは一瞬にして消え失せた。はじめのころは驚いていたけど、もうすっかり見慣れた光景だ。


「ん~、本人に訊くのが一番手っ取り早いんちゃう?」

「……無いとは思うけど、不思議と分かっちゃう方法とかない?」

「無いな」


 オルカの返答はシンプルで想像の余地はなく、そして無慈悲だった。


「っていうか、なんで本人に訊きたくないねん」

「それは……まぁ……なんか恥ずかしいから」

「純情か。いや、ヘタレなんやな」


 容赦のないワンツーが心をぶん殴ってきた。


「だって……なんか嫌くない? そういうの直接訊くって」

「あほぬかせ。それでうまくいくのは気のないアピールしたいだけの童貞の発想や」

「そりゃ……僕は童貞だけど、さ」

「なんとなくやけど、お前こっち来るまで妹以外の女の子と、まともに話したことないクチやろ」

「う……」


 ジャブ、ジャブ、からのボディブローが決まった。タコ殴りにされた僕のハートはノックアウト寸前だ。


「ま、あっさり彼女ができるような奴やったら、もうちょい気楽な考え方もできたんやろうけどな」


 渾身の右ストレートが飛んできた。テクニカルノックアウト。もう立てない。僕は畳の上に力尽きたように崩れ落ちた。


「……いや、ごめんて、そう本気で落ち込まんと。俺もいじりすぎたわ」

「うるせぇ、うるせぇ……」


 いや、分かっている。自分が奥手でチキンだということくらい。


「んー、まぁ、本人に直接聞かず、なんとか聞き出す方法もないことはないけどな」

「それ教えて」


 やや食い気味に訊くと、オルカはしょうがないなぁ、と言いたげに眉を八の字にする。


「普段の会話や」

「普段の会話?」

「せや。話の中にちょいちょいそれっぽい話題を混ぜ込んで、その反応や返答で考えんねん。だいたいアタリは付けられるやろ。経験豊富で人の話の意図を読むのがうまい大人の女には通用せえへんやろうけど、高校生の女の子には、まぁよっぽど露骨な聞き方せえへん限りは使えると思うで」

「それがうまくできりゃ苦労しないっての」

「はぁー、お前、ほんま生きるの下手くそやな」

「追い討ちをかけないで」


 その後もあれこれ考えてみたけれど、やっぱりうまく聞く方法は思い浮かばなかった。というより、そもそもなんで、僕は大川さんに好きな人がいるかどうかで、こんなにモヤモヤと頭を悩ませているんだろう。こんなことは生まれて初めてで、自分でも何だかよく分からない。


- - -


 次の日、いつも通りに登校していると、途中で自転車に乗った大川さんに会った。


「秋山君おはよう」

「あ、うん……おはよ」


 ちょっと挨拶をしただけなのに、なぜか動揺している自分がいた。今まで経験したことのない感覚だ。


 大川さんはそのまま自転車を漕いで、スーッと走り去っていった。綺麗な黒い髪が、風になびいていた。鼻をくすぐる仄かないい匂いが、ふわりと香ったかと思ったときには、大川さんはずいぶん遠くまで行ってしまっていた。


 学校に着いて教室に入って席に着くと、僕は思わず机に突っ伏して、大きなため息をついた。鼻の奥には、まださっきの大川さんの匂いが残っている。


 なんか変だ。なんだこれ。なんなんだこれ。


「どうしたんだよ秋山君」


 内田君が心配そうに声をかけてきたけれど、僕は突っ伏したまま首を横に振った。


「なんでもない」


 小さな声がどこまではっきりと内田君に聞こえたかは分からない。


 1限目の古典はまったく頭に入ってこない。黒板に書いてあることを機械的にノートに写していく作業だけを、もう延々と繰り返している。


 黒板を見るために前へ向けた視線は、気付くとすーっと右へ動いて、そして廊下側の前から2番目の席の位置でピタリと止まる。そう、大川さんが座っている席だ。僕の座っている場所からは、顔はまったく見えない。紺色のセーラー服の背中と、サラサラとした柔らかそうな髪が見えるだけだ。初めて会ったのは夏休み。そしてちゃんと認知したのはここに転入してから。そのときは肩にかからない程度の長さだった髪は、今は制服の肩にそっとかかる程度の長さになっている。


「ちょっと伸ばそうと思って」


 そう言えばこの前、そう言っていたのを思い出した。今までずっとショートだったから、とも。


「でもあんまりロングは無しかなぁ」

「そこそこ伸びたらあたしが三つ編みしてあげる!」


 隣で一緒に話をしていた千田さんは、意気込んだようにそう言っていたっけ。人の髪をセットするのが好きなんだそうだ。


「おい椋介、ボーっとしとるとノート取れへんで」


 オルカにそう声をかけられ、黒板に目を戻すと、確かにどんどん情報は更新されている。慌てて続きを書く。それまで行儀よく整列していた文字の列が、途端に荒くれたものになった。


 だけど、機械的に黒板を見て、ノートを書いて、を繰り返していても、脳裏には大川さんの後ろ姿がチラついていた。


「秋山君、絶対なんかおかしいぞ。なんかあったろ」


 昼休み。一緒に弁当を食べていると、内田君が訝しむようにそう言った。


 内田君は僕の机の右側に椅子を置いて、僕たちは斜め向かいになるようにして座っている。僕は箸でつまんでいたばあちゃん特製の卵焼きを、思わず弁当箱の上に落としてしまった。内田君の顔を見ると、声色と同じように、八の字になった眉と少しシワの寄った眉間……つまり、訝るような、心配するような、そんな色々な感情を読み取れる微妙な表情を浮かべていた。


「別に何もないよ」

「ほんとか?」

「ほんとだよ」


 僕は誤魔化すように卵焼きを箸でつまんで口に入れた。ばあちゃんの卵焼きは冷めてもふっくらしていて、そして微かに甘い。母さんの作る卵焼きとほとんど同じだった。


「授業中珍しくボーっとしてて、板書取るの遅れてたじゃん」

「本当にただボーっとしてただけだよ」

「この3ヶ月、秋山君があんなにボーっとしてたとこなんて見たことなかったぞ?」

「少し余裕出てきて、ちょっと気が緩んでたんだよ」


 ご飯、卵焼き、レンコン、きんぴら、またご飯。そこでちょっとお茶を飲む。僕はなんだか気が急いているような勢いで弁当を食べた。なんとなく、内田君からの質問……いまの僕には詰問に近い印象なんだけど、とにかく、それにあまり向き合いたくなかった。


 内田君はしばらく黙っていたけど、僕が発言・言動ともに「なんでもない」と主張し続けたおかげか、「そっか」と言って、それ以上なにも言ってこなかった。腑に落ちていなさそうな顔ではあったけど。


 弁当と一緒に咀嚼し、お茶と一緒に流し込んでしまったけれど、僕は密かに、ともすれば自分でも気づかないほど密かに、焦りを感じていた。それが何をきっかけにして生まれた焦りなのかはよく分からなかったけど、内田君にそれを悟られるわけにはいかない、と、直感がそう告げていた。だから、それを気取られないために、いまの僕はなんでもないフリを全力で決め込む必要があった。


「まぁでも、もう11月で、期末テストもすぐ来ちゃうから、ちょっとそのこと考えてたかも」


 自分でもよく分からない焦りを隠し、話題を逸らすために、僕は特に考えてもいなかった期末テストのことを話すことにした。


「秋山君なら余裕だと思うけどね。中間テストも、結局かなり点数良かったじゃん」

「あれは内田君に助けてもらったからだよ」

「秋山君は普通に勉強は出来るって。順位聞きに行った?」

「あ、そういえば聞いてない。でも、興味ないかな」

「俺は今回8位だった」


 内田君はニッと笑ってピースサインをした。


「ところでさ……さっきから悪魔さん、姿が見えないけどどこ行った?」

「分かんない。『ちょっと離れる』って言って、それっきり」


 僕たちは声を潜めた。誰も僕らの話なんて聞いてないだろうけど、なんとなく、これは誰にも理解されない秘密であるため、無意識に声を潜めてしまうのだ。それに、さっき言ったことと矛盾するけれど、教室という場所は誰も聞いていないように見えて、意外と他人の話が聞こえてきやすい場所でもある。


 オルカは4限目が終わったあとに、「ちょっと離れるわ、じゃ」とだけ言って、近くの壁をスーッと抜けてどこかへと行ってしまった。オルカが僕から離れるのは、9月のある日、僕が勉強についてオルカに説教じみたことを言われて逆ギレしたあの日以来だ。あのときは僕が「しばらく離れて」と言ったからだったけど、今回はオルカが自主的に、何も言わずに離れていってしまったので、理由は皆目見当がつかなかった。


- - -


 弁当をいつもより少し早めに食べ終えてしまった。内田君の質問から逃れるように急いで食べていたからだ。僕はトイレに行こうと教室を出ると、オルカが廊下の少し先にいて、僕を見つけると「おーい」と言いながら手を振ってきた。


 廊下では人目があるので声は出せない。僕は不自然でない程度に軽く頭を縦に振って、そのままオルカの横を通り過ぎるようにすたすたと歩いた。オルカも僕についてきて、僕らはそのままトイレに入った。幸い、トイレには誰もいなかった。


「どこ行ってたの」

「ちょっと情報収集にな」

「なにそれ」

「なにって、椋介の願いを叶えるためやんか」


 僕の願いを叶えるための情報収集となると。


「それって、大川さんに好きな男子がいるかどうかって、あれ?」

「そうそれ。で、今日あの子な、特に誰かと約束しとるわけでもなく、帰りはひとりらしいねん。せやから、そこでうまく聞き出せるんちゃう?」


 一体どうやってそんな情報を集めてきたんだ……と聞きたいところだけど、きっとオルカならこう言うだろう。「そら悪魔やから」と。


 しかし、その情報はありがたい。正直、そんなことを人前で堂々と大川さんに訊けるほど、僕の神経は図太くない。聞こうとしたところで、上手く言葉が出てこず、最終的には「ごめん、なんでもない」と言って終わってしまうだろう。ただ、二人きりで話ができるとはいえ、また別の問題もあるわけで。


「うまく……聞けるかなぁ」

「なんや、まだその心配しとんか自分」


 そう、その心配が何よりも大きかった。こと「うまく人から聞き出す」ことに関して、僕の才能は絶望的と言ってよかった。元々コミュニケーションが得意というわけでもない。


「変にオドオドすなや。そういう態度やと、余計に怪しく見えんで」

「……ほんと、肝心なときはアドバイスだけしかしてくれないよねオルカ」

「そら代償を伴わんと意味がないからな」


 そう。重要なところはいつもこうなのだ。僕はため息交じりに、今日の帰りのことを心配することになった。


- - -


 終礼が終わり、みんなそれぞれのペースで教室を出ていく。


 部活に向かって急いで出ていく人。


 ゆっくりとした動作でカバンに教科書を入れている人。


 そもそもすぐ帰る気配はなく、友達とお喋りをし始める人。


「じゃ、また明日な、秋山君」

「うん、また」


 内田君は僕を見て、そしてオルカをチラっと見ると、ひらひらと手を振りながら教室を出ていった。


 僕はカバンに教科書を入れながら、横目で大川さんの様子を見ていた。大川さんは既に帰る準備はしっかりとできていたようで、すぐに教室を出ていった。僕は少しだけ遅いタイミングで教室を出た。駐輪場は正門から少し離れた場所にある。同じタイミングで教室を出ると、大川さんを追い越してしまう。


 鞄を持って教室を出ると、1分くらいで着く昇降口にわざとゆっくりと向かった。当然、昇降口に着いた時には大川さんの姿は無い。


 靴を履きかえて外へ出ると、駐輪場へ向かう大川さんの後ろ姿が見えた。僕は正門に向かってそのまま歩き出す。たぶん、大川さんは僕の姿を見つけると、自転車を降りていつもの分かれ道までは一緒に歩いてくれるだろう。これまで、だいたいそういう日が多かったから。


 正門を出ると、不意にそよ風が吹いた。そこには微かに冬の匂いがあった。乾燥した、木枯らしの匂い。まだ詰襟を着るだけで済んでいるけど、マフラーやコートが必要になる日は近いだろう。


 歩いているうちにも、何人かの自転車通学の生徒が僕を追い越していく。後ろから車輪の音がする度、僕は何とも言えない緊張感で心臓がドクドク鳴るのを感じていた。自然と目は下を向く。薄曇り越しの赤い夕陽に照らされて、ぼんやりとした影法師が、いくつも地面に横たわっている。


 しばらくすると、また車輪の音。そして、聞き慣れた女の子の声。


「おーい、秋山君」


 心臓がさっきよりも一段と強く跳ねる。僕は全力で平静を装って振り返った。つもりだけど、ちゃんといつも通りの顔だろうか。自信がなかった。


「あ、大川さん」

「今日は帰りも一緒になったね。途中まで一緒に行こうか」

「ん」


 大川さんは自転車から降りて、僕の隣を歩き始めた。僕は何か言おうとして、でもなんと話を切り出していいのか分からず、微妙な沈黙が流れた。足音と、自転車のタイヤが回る音だけが聞こえる。


 ……やっぱおかしい。つい昨日まで、大川さんと話すことになんの抵抗もなかったのに、僕はいま、話し始めることだけでもう頭がいっぱいになってしまっている。昨日はどうやって話をしていたっけ。


 僕がそうしてひとりぐるぐると悩んでいる間に、大川さんの方が口を開いた。


「今朝も思ったけど、最近どんどん寒くなったよね」

「え、あぁ……そうだね。朝晩はけっこう冷え込む」

「季節の変わり目だもんね。風邪引いている子も何人かいるし」


 そういば、ここしばらく2、3人ほど病欠者が出ているし、教室ではマスクを着けている人も多くなった。先生たちも、何人かはマスクをしている。


「ここから更に期末テストで、みんな追い込まれていくっていうね」

「あぁ、体調不良の王道パターンかもね、それ」


 私も気を付けないとなぁ、と大川さんは笑った。


「そういえば、千田さんのことなんだけどさ」

「ん? 彩花がどうしたの?」

「ほら、内田君のこと好きだって言ってたでしょ?」

「うん」


 やや強引かもしれないが、やっとそっち方面に話を変えることができた。


「片想いってどんな感じなんだろうね」

「秋山君、恋とかしたことないの?」

「う~ん……よく分からない。でも、たぶんないと思う」


 千田さんの気持ちがなんとなく想像できないということは、たぶん恋っていうのをしたことがないんだと思う。これは正直な気持ちだ。


「大川さんはどうなの?」

「え? いま恋してるのかって?」

「うん」


 僕は、何の気なしに訊いたんだよ、話の流れでなんとなく振ったんだよ、という風を全力で装った。心と表情を切り離すために、全力のポーカーフェイス。隣ではオルカが、「めっちゃ直球やんジブン」と呆れたように言っていたが、それすら聞かないようにした。ポーカーフェイスはいじめられているときに身に付いた。家族にバレないように、心配をかけないように、毎日必死に平静を装っていた。そのときに身に付けたものが、こんな形で役立つなんて、なんだか嫌な気持ちがした。


 大川さんの顔は少しだけ僕の方を向いたまま、視線が微妙に斜めへと逸れる。綺麗な黒い瞳は、きっと青白い晩秋の空を映しているんだろう。


「んー、いない、かなぁ。別にいまは好きな男子とか特にいないかも」

「そっか」

「ま、いたとしても簡単には教えないけどね」


 そう言ってちょっと悪戯っぽく笑う。なんとなく、あぁ、本当にいないんだろうな、と直感した。なんでか分からないけど、安心している僕がいた。


「たぶん恋すると、無意識に好きな相手のこと目で追っちゃったり、なんでもないときに相手のことをふと考えちゃったりするんじゃないかなぁ」

「へえ」

「まぁ、中には相手のこと考え過ぎちゃって、相手の言ってることや行動とか全部気になっちゃって、それ以外なんにも考えられなくなっちゃう人もいるらしいけどね」

「なんていうっけ、あー、恋煩い、みたいな?」

「そそ、まさにそれ。古典の中じゃ、悲恋や恋煩いがよくテーマになるらしいし」


 ちょうどいつもの分かれ道に差し掛かり、じゃあね、と言って僕らは別れた。自転車に乗って走っていく大川さんを見送ると、僕はほっとしたような気持ちで再び歩き始めた。


 すると、すぐさまオルカが話しかけてきた。


「会話の中で何となく聞けって言うたやん。お前めっちゃストレートにいったな」

「あぁ、うん、それはごめん」

「いや、それはええねんけど。お前表情がいつもと何ひとつ変わらへんねんな。びっくりしたで」

「心臓はけっこうバクバクいってたんだけどね」


 実際、心臓は今もバクバクと落ち着きなく鼓動を打っていて、少し胸が痛い。


「まぁでも、良かったんちゃう? とりあえず結希ちゃんには好きな相手おらへんっぽいし」

「うん。『もしいても簡単には教えない』なんて言ってたけど、本当にいない気がする」


 そこまで言って、しばらく歩いているうちに、あれ、と足が止まった。


 さっき、大川さんはこんなことを言ってなかったか? 人が恋をすると、無意識に相手を目で追ってしまう。なんでもないときに、その人のことを考えてしまう。言動のひとつひとつが、いちいち気になってしまう。


 それって、今日……いや、正確にはここしばらくの、まるで僕の行動そのものじゃないか?


 それに、なんで大川さんに好きな相手がいないと分かって、僕はほっとしたんだ?


「……え?」


 もしかして、僕は大川さんのことが好きなのか?


 もしかして、これが恋ってやつなのか?

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