特別な日

特別な日 2-1 前編

 陽光という名の火箭ひやが解き放たれ、高峰ゴスティアから天へ向かって差し広がった。


 背後からのぼりゆく太陽がゾムターク山脈の銀の稜線をくっきりと黎明れいめいの空に描き出し、あたたかな光が天に満ちゆくとともに、空のいろを藍から蒼、さらに明るい青へと塗り替えていく。


 夜明けを越えた地表にあふれる最初の色――不思議に澄んだオレンジ色と同じ色彩をもつ瞳がいま、『千年王宮』の一室で開かれたところであった。





 目が覚めたルシカは、暖かな吐息をひとつついて天井を仰いだ。まだ朝は早く、部屋はやわらかな薄闇のなかにある。


「もう……朝」


 そっとつぶやき、右腕を瞳の前に持ち上げて指で印を結びつつ天井へと突き上げると、何もない空中に魔法の光が生じた。光は天蓋の近くに浮上し、夜からはぐれたひとつの星さながらにきらきらと輝いた。ルシカは目もとをこすりながら起き上がって寝台ベッドから降り、ひたひたと素足のままに歩いていった。


「ねむいけど起きなくちゃ、ね」


 寝室から奥の部屋へと進んだルシカは、薄い寝衣をするりと脱ぎすて、魔導の技でぬるめた水で顔とからだを洗い清めた。付き従うように移動してきた魔法の光を反射して金の絹糸さながらに流れるやわらかそうな長い髪を、くしを使って丁寧にかしてゆく。


 手もとから視線をあげると、鏡に映っている自分に出逢った。オレンジ色に輝く大きな瞳でまばたきを繰り返している、十六歳の少女。

 丸みを帯びたすべらかな頬と、鉛筆で描いたかのようにほっそりとした鎖骨から胸へかけての素肌が、秋めいてひんやりとする空気にふれて桜色に染まっている。


 くしを置いて腕をあげ、甘やかな膨らみをそっと押さえ隠し、喉もとのまろやかな線を指先でたどる。いずれも頼りないくらいにほそやかで透き通るように白く、あまりにも華奢きゃしゃすぎた。


「旅に出るのも、戦うのも、魔導書や文献を運ぶのも……これじゃあ頼りないかな」


 唇を少々とがらせながら腕を撫でさすり、ルシカは睫毛まつげをそっと伏せた。

 背が高く体格のよいふたりの王子の間で、細く小柄な自分の姿は埋没しているのだろうなぁ……と脳裏に描いてしまう。彼らと並び立つことができるくらい強くなりたいとルシカは思った。背だってもっと高ければ、とも思う。


 けれど、宮廷魔導士としての地位についたばかりで忙しい毎日だ。からだを鍛えようにも自身の知識や魔導の力を高めようにも、その暇すら確保できない現状であった。王宮での生活に慣れていないせいか、日々通常の業務をこなすだけでせいいっぱいなのだ。


 寝不足の目もとに指をあて、深く瞑目してから瞳をあげると、窓の外の空が先ほどより明るんでいた。そばに浮かんでいた魔法の光を指のひとふりで消し去り、ルシカは寝室に戻った。


「さて、と――行かなくちゃ。ん……はふ。今日も一日、気持ちのいい天気になりそうね」


 伸びとあくびを一度に済ませ、素肌にするりと下着をすべらせたルシカは、真新しい宮廷就きの魔法衣で慎ましく身を包み込んだ。ひんやりとした布の感触に励まされ、背筋がしゃんとのびゆく気がする。


 寝台の傍らに立てかけてあった『万色の杖』の柄を手のひらにしっかりと握りこみ、すぅ、と空気を吸い込んだ。


「さぁ、今日も元気にいこうっ!」


 独り明るい声を出して、扉を開ける。オレンジ色の瞳を心もち前方へと投げかけるようにおとがいをあげて早足に歩くと、やわらかな金の髪が肩の上で元気に踊った。


 宮廷魔導士であるルシカ・テル・メローニの日常は、こうしてはじまるのだ。





 中庭の回廊に差し掛かったとき、前方から歩いてきた青年がルシカの前で足を止めた。


「おはよう、ルシカ。今朝も早いんだな」


「おはよう。テロンも早いのね。――もしかして早朝トレーニング?」


 動きやすそうな胴着を着込んでいることから、体術の訓練でもしていたのかな、と思う。

 このソサリア王国は世襲君主制だ。つまり、現国王ファーダルスの息子であるテロンは王位継承権を持っている。それなのに、こうして顔を合わせて話をするときにもまったく緊張を感じないのは、このテロンという名の青年の人柄なのかも知れない。ルシカにとって、はじめてできた友人ということもある。


 いかにも育ちの良さそうな物腰と端正な顔立ちをしているのに、くせのない金色の髪は惜しげもなくばっさりと短く整えられ、体は鍛えられていて逞しく、長身である。けれど粗暴なところはまるでなく、穏やかで落ち着いた表情をしている。いつも優しげに微笑んでいる青い瞳は、いつもルシカを安心させてくれるのだ。


 テロンは心配そうな表情で、長身をかがめるようにしてルシカと視線を合わせてくれた。


「うん、体得したい技があってね。――どうしたルシカ、大丈夫か。顔色悪いみたいだけど……昨夜も遅かったんだろう?」


 今朝も真っ先にルシカのことを思い遣ってくれている。大きな手が伸ばされ、いかにも自然に額に置かれていたことに気づき、ルシカはようやく我に返った。


「このところ忙しいみたいだから、気にはなっていたんだ。あまり無理をして欲しくはないが――うん、熱はないみたいだな」


「あ、平気……ごめんね、心配かけてしまって」


 テロンの手に自分の手を重ねるようにして、ルシカは応えた。その手を握ったまま眼前に引き下ろし、まじまじと眺めているうちに、ぽつりと本音がこぼれる。


「大きな、強い手……あたしも、こんな手になりたいな」


「え、ど、どうしたんだルシカ、いきなり」


 ルシカは上目遣いにテロンを見上げた。意図してではなく、小柄な少女から四つ歳上の青年を見上げると、自然とそうなってしまうのであった。長身の青年はボッと音が聞こえるほどあからさまに顔を赤くして、「な、なにかあったのか」とか何とか、もごもごと口を動かす。


「うん。あたしもね、強くなりたいなぁって、思ってたところなの」


「ルシカ……?」


「でも、忙しくてここ数日全然会えなかったのに、あたしが夜遅くまでやってるって、よくわかったね。もしかしたらどこかですれ違っちゃって、あたし、気づかなかったのかな。だとしたら、ごめんね」


 心配してくれる友人がいるっていうのは、すごく嬉しい――心の内でつぶやき、ルシカは花開くような笑顔になった。幼い頃よりずっとヴァンドーナの私邸で勉強と修行ばかりの日々を送っていたルシカにとって、双子の王子との友情は、何よりも大切な絆なのだ。


「あ、う、いや、ルシカがどうこうじゃないんだ。俺が勝手に」


「ふふ。心配してくれて、ありがとうね、テロン」


 ルシカがこの上もなく嬉しそうな笑顔を向けたので、すっかり硬直して口をぱくぱくさせていたテロンだったが、背後から力任せにひと突きされて前方によろめいた。ルシカと危うくぶつかりそうになり、焦って無理に身を捻り、さらに均衡を失ってしまう。

 それでも何とか体勢を立て直し、憮然とした表情で背後に歩み寄っていたもうひとりの青年を振り返った。


「よッ、おはよう。我が弟よ。おはよう、宮廷魔導士さん」


 クルーガーは片手を挙げて挨拶すると、おもむろに典雅てんがな仕草で一礼し、次いでひざまずくように長身をかがめた。ルシカの手を取り、その指先に触れるように唇をつける。青い瞳に容赦のない微笑と力を籠めて、真っ直ぐにルシカのオレンジ色の瞳を見つめた。


「今朝もご機嫌麗しゅう――どうかな? 腕をお貸ししますので、いまから俺と一緒に中庭の散策など」


「……兄貴」


 ルシカの傍に立っていたテロンが不機嫌そうに口の端を曲げ、腕を組んで双子の兄の顔を睨みつけた。彼にこの表情をさせるのは、世界広しといえどもクルーガーだけである。


「例のこと、忘れてるんじゃないだろうな」


「まさか。俺は俺なりに解決しようとしているのさ。それに、可愛いレディにひととおりの朝の挨拶をしただけさ」


 クルーガーは流れる金の髪を背に放るようにして立ち上がり、背筋を伸ばした。

 悪びれたところのない兄のいらえにテロンは、はぁ、とため息をつき、自分の額に手を当てた。冗談交じりの兄の言動にすっかりあきれてしまったらしい。眼を閉じ、開いてからルシカに向けて真剣な面持ちで尋ねる。


「あ、あのさ、ルシカ。読みたい本とか、食べたいものとか……あるかな? 欲しいものとかあれば教えてくれないか」


「……へ? どうしたの急に」


 きょとんとした表情で動きを止めたルシカであったが、すぐに唇に指を当てて瞳を天に向け、真剣に考え込んだ。


 育った環境が特殊だったこともあり、物欲に旺盛なわけでもない。宮廷魔導士に就任してすぐということもあり、自分の読みたい本など開く暇さえない。そんな時間があるなら、魔導書の解読のひとつでもやっておいたほうが効率的だ。しかもそれはルシカにとって充実した時間でもあるのだ。欲しいというなら――あえて何もない、ゆっくりできる時間くらいだろうか。


「うぅーん……読みたいもの食べたいもの、特にないなぁ。最近はゆっくりと味わえていないけど、ここへ来てから自分で作ることもなく毎日おいしい食事ができて、幸せなくらいだし」


「毎日忙しそうなのは見ていてわかるぞ。たまにはゆっくり休んだらどうだ」


 的を射たクルーガーの言葉に、ルシカはせかけ、すべらかな頬を膨らませた。


「休んでいるわけにはいかないわよ。今までおじいちゃん以外魔導書を読めるひとがいなかったから、たくさん分類待ちになっているし、今日も周辺の都市からいっぱい届くみたいだから」


 それに、昨夜から『時空間』の大魔導士である祖父は留守なのであった。いま王宮に、魔導士はルシカひとりなのである。


「そうか……それでも無理すんなよ。顔色も良くないし、そのうちゾンビーみたいな顔になっちまうぞ」


 からかうような響きのある口調でニヤリと笑われ、ルシカは顔を熱くしてこぶしを振り上げた。


「なんですって! クルーガーっ」


 巧みに避けるクルーガーを追いかけ、テロンの周囲をぐるぐる回る。ようやく追い詰めてみたが、いともあっさり手のひらで受け止められてしまう。線が細くしなやかな体格にみえても、クルーガーの筋力も剣の腕も相当なものなのだ。魔法使いの少女が挑みかかろうとも、びくともしない。彼にとっては猫とじゃれあっているようなものなのだろう。


 はじめはあきれ、そのうち微笑みながらその光景を見守っていたテロンだが、ふいに我に返ったようにクルーガーに再び問いかけた。


「それで、どうするんだよ兄貴」


「ん? ああ。そうだなァ……やはりソバッカが言っていた伝説に頼るとするか」


 聞きとがめ、ルシカが顔をあげた。優しげな弧を描く眉を寄せるようにひそめ、尋ねる。


「何のこと?」


「あ、いや、何でもない。こちらの話さ」


 ニヤニヤと笑いながらルシカの額を指ではじき、クルーガーが応える。


「ルシカ、いいのか。今朝もいろいろ忙しいんだろ?」


 テロンの言葉に、ルシカはハッとして声をあげた。


「あああッ、いっけない! そうだった――ごめん、またあとでね!」


 ふたりに向けて手を挙げるのと言葉を掛けるのとを同時にしながら、ぱたぱたと走り出す。


「あ――ルシカ。転ばないよう気をつけろよ!」


 追いかけるようなテロンの言葉が終わらないうちに、何もない場所でつまずき、ばったんと見事に転んでしまうルシカであった。





 王宮の東区域エリアにある独立した建物――図書館棟は、今日も早朝から戦場さながらの忙しさであった。


「ルシカ様」


「おはようございます、ルシカ様」


 次々と運び込まれてくる箱のリストをチェックしている女性や、重そうな書物を運んでいる男性が、扉を開けたルシカに気づいて一斉に挨拶を送ってきた。


「お早いですね。昨夜も遅くまで解読されてましたのに。――どうしたんです? 鼻と額が赤くなっていますが」


 指摘されてしまった鼻を押さえ隠し、ルシカは照れ笑いをこらえた。


「おはよう。へ、平気です。それより受け入れの準備しておかないとですね。今日はミディアルから魔法の封印がなされた歴史文献と魔導書が届く予定ですし」


 ソサリア王国の知識の宝庫――図書館棟の最高責任者であるルシカの口調は、まだ幾分ぎこちなかった。ここに詰めて働いている文官たちはひとり残らず、ルシカよりも歳上ばかりなのだ。直轄を任されている宮廷魔導士に就任して、二週間しか経っていないこともある。


 加えていえば、古代に栄えた魔法王国期の歴史書や魔導書、そして後世でまとめ上げられた魔術書など、おそらくは世界にただ一冊きりしかない怖ろしいほどに貴重な文献までもが、この図書館棟に集められているのである。

 肩に圧し掛かる責任という重圧は、他に比べるものもないほどに凄まじいものであった。緊張するなというほうが無理なのだ。


「本日これから届く文献のリストはこちらです。ザナスとハイベルアの近郊にある遺跡の奥から発見されたもの、歴史書六十冊になります。それと同時に、ミディアルから連絡のあった『真言語トゥルーワーズ』の魔導書二冊の予定です」


 厨房から届けられたサンドイッチをつまみながら報告を受けていたとき、東門にくだんの荷が届いたと連絡があった。図書館棟がにわかにあわただしくなる。守りの結界に梱包された荷を移動させるだけでも精神をすり減らし魔力マナを使い……ようやく一段落したときには、ルシカも文官たちもすっかりくたくたになっていた。


 ようやく移動と分類が一区切りつき、ふぅ、とルシカが額の汗を拭ったとき、この二週間だけでもう何度も耳にした騎士隊長ルーファスの大声が外から聞こえてきた。


「殿下あぁぁぁぁッ!」


 ルシカは弾かれたように顔をあげた。


 ばんっ! という音ともに図書館棟の重厚な両開きの扉が力いっぱい開け放たれ、一階ホールにいた文官たちが眼を丸くしてそれぞれの作業の手を止める。

 素早くホールを見回したルーファスはすぐにルシカを見つけ、凄まじい勢いで詰め寄ってきた。思わず逃げ腰になってしまうのは、クルーガーの条件反射がうつったからだろうか。


「ルシカ殿っ。王子を――クルーガーさまとテロンさまをご存知ありませんかっ?」


「えっ! い、いえ、知りませんけど」


「剣も荷もありませんので、もしかしたらまた懲りずに王宮を抜け出したのではないかと疑っておるところなのです。本当にご存知ないのですかッ!?」


 ルーファスの気迫にたじたじとなりながらも、訊かれた言葉にルシカは動揺した。


「ほ、本当に知りません。それにまさか、黙って行ってしまうなんて……」


 冒険に行くときには必ず誘うよ――それは三人で交わした約束であったはずだ。不安の面持ちになったルシカは目じりを下げ、きゅっと唇を噛みしめた。

 その仕草しぐさに気づき、ルシカが何も知らないことを理解したのであろう――ルーファスはそれ以上追求する事なく、「ご存知ないのならば」と言って深々と頭を垂れてから図書館棟を出て行った。


 ルシカは自分の細い腕を見た。ゆるゆると首を振り、そっとつぶやく。


「それとも、あたしがずっと忙しかったからかな……。それにしたって、ひと言くらい教えてくれても」


 ため息をついたとき、文官のひとりが言った。


「ルシカさま、そろそろ謁見の時間になります。王のもとへお急ぎください」


 宮廷魔導士として、ルシカは王へ助言する立場も仰せつかっているのだ。昼食と休憩もそこそこに、ルシカは『万色の杖』を携えて謁見の間に向かった。


 とはいっても平和な世において通常の謁見で意見することはほとんどなく、その時間はいつも得てして退屈な時間であった。訪ねてきたのは、友好的な近隣国から新しい貿易品についての決定事項を報告に来た使者であった。ルシカの出番はなさそうだ。

 連日の激務や寝不足のこともあり、うつらうつらと眠り込むことだけは避けないとと気を張りすぎ、ルシカはそちらのほうに疲れを感じずにはいられなかった。


「あぅ……早く終わらないかなぁ」


 片隅に控えて立ち、押し寄せる睡魔に抗いながら時間が過ぎ去ることだけを待っていたルシカは、ふと、その場の雰囲気が変わったのに気づいた。

 杖を握り直して瞳をあげると、開け放たれた入り口から兵がひとり駆け走ってきたところだった。


「何事だ」


 ファーダルス王がよく通る声を響かせた。


「大変です、陛下! お、王子殿下が『転移の間』にて、幻獣と交戦中なのです!」


「なんだと!?」


 いつも冷静なファーダルス王も、顔色を変えて玉座を立った。


 幻獣とは、本来この現生げんしょう界に在らざるものである。魔力マナそのもので構成された身体をもち、こことは異なることわりで行動しているのだ。魔獣より強く、上位種に至っては優れた知能と自我をもつ存在だ。剣や拳などの通常攻撃では、斬ることも殴ることもできない相手なのである。


「テロン! クルーガー!」


 ふたりのことを考え、ルシカは蒼白になった。国王からの指示を待つことも忘れ、杖を握りしめてそのまま駆け出す。足にまとわりつく魔法衣の裾を片手で引き上げからげるようにして、西の棟の奥へ急いだ。

 気づいて横を見ると、傭兵隊長ソバッカが並び走っていた。さきほどまで謁見の間の入り口に立っていたことに思い至る。


「幻獣が出たということだが、どこから入ったというんじゃ?」


「門や壁からではなく――もしかしたら『転移』で巻き込んだものかも知れません」


 全力で駆け走りながらルシカは問いに答え、息を継いだ。言葉を続ける。


「魔獣に対してはこの王宮の守りが働きますが、本来幻精界にあるものにつきましては、何故か守りの力が働かないのです。それでも警告の結界がありますから、門や壁越えからとは考えにくいです」


「守りの力が働かぬ理由か……。もしかしたらこの王宮の魔法が、幻精界を故郷とするものに構築されたものであるやも知れぬぞ」


「まさか」


 ソバッカと会話をするうち、焦る気持ちと全力疾走ゆえに呼吸と鼓動が早くなってきた。こめかみがずきずきする。そろそろ会話を続けるのが難しくなっている。早く、早く、早く――。ふたりの身に何かあったらと思うと眩暈がしたが、立ち止まるわけにはいかない。


 西の棟の奥深き階段を上り、螺旋のきざはしを越え、大きな両開きの扉にようやくたどり着いた。ソバッカが剣を抜き放ち、扉を開け放つ――!

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