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「類、そんなに緊張しなくても大丈夫だよ。俺も見に行くから」
「波瑠さんも……?」
三上も来てくれると思っただけで、ホッとしている自分がいる。
「類、お前は今日もう帰っていい。後片付けの邪魔だ」
「すみません……」
鳴海店長にキッパリ言われ、私はスゴスゴとロッカールームに引っ込む。
ロッカーの扉を開け、そのまま着替えを始めた。
「類! わぁお」
「きゃあー……」
上半身ブラだけの私、慌てて背を向けカーテンの中に逃げ込む。
「類は無防備だな」
「捺希さん、いきなり入らないで下さいよ」
「意気消沈してるから、慰めに来たのに冷たいな。でも類の背中もセクシーだったよ」
やだな、超恥ずかしい。
「鳴海店長が『邪魔だ』って言ったのは、明日ショーだから、類を早く休ませてあげたいって、思ったからだよ」
私はカーテンの隙間から、ヒョコッと顔を出す。
「うそ……」
「鳴海店長も蓮さんも口調はキツいけど、本当は類のことを考えてるんだよ。もちろん僕もね」
「……ありがとうございます」
「それだけ言いたかったんだ。類のセクシーショットも見たし、僕は仕事するよ。僕は巨乳より掌におさまるくらいの小さなバストが好きだから」
諸星はそれだけ言うと、モップを掴みロッカールームを出る。
セクシーショット!?
掌におさまる小さなバストが好き!?
思わず両手で胸を隠す。
どこがセクシーなのよ。
ブラに肉まん詰めたい気分だ。
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