本作は心身の不調により、落ち込みがちだった主人公が、とある出会いをきっかけに変化していく物語です。
『ヒーロー』とはなんなのか、それを考えさせられつつ、なかなかにリアリティある重厚なストーリーと共に引き込まれます。
作品通して、キャラの心象描写がとてもわかりやすく表現されており、各キャラの目的や行動、心情などが明確に示されているので内容がとてもわかり易くなっています。
熱意と共に人生の底から這い上がってくる感じは、手に汗握る展開の数々に心揺さぶられる感じでしたね。
恋愛要素、アクションシーンも必見です。
皆さん是非御一読ください!
現在連載しているところまで拝読致しました!
連載中16話の1話も欠けることなく、疾走感があり面白かったです!
何者でもなかった主人公の成長が描かれていているのですが、完璧じゃないのがまたいい!
例えば、下心が働いて着替えを覗いちゃったり、胸に言及しちゃったり(笑)
一方ヒロインの心境の変化も見受けられて、それは私たち読者にも影響します。
地味で目立たない女子だった兎羽歌ちゃんが、話が進むにつれとてもかわいい女子だなと感じるようになります。
何より誤字脱字がほとんどなく、文章も適切な言葉遣いで読みやすいです。
基本的なことなのですが、簡単ではありません。
読み専だけでなく、文章を書く方にも一読の価値がある作品だと思います。
冒頭の生活保護の話やケーキを投げつけるシーンが虚しくて、ここからどう主人公が強くなっていくのかが気になって読み進めやすかったです。
ジョギング中の主人公の強い意志の表し方や河川敷で叫ぶシーンなどの表現の仕方がとても好きです。
短くて、それでいて主人公が感情を揺さぶられた単語。
ストレートでテンポよくて主人公の強い意志が感じられました。
少し気になったのは、大上さんとの距離が縮まる描写や生活保護を受けている状況でのお仕事の内容などにもう少し描写が欲しかったです。
新型鬱がどのような心理状態なのかは知識がないので分からないのですが、主人公が自分の病気と向き合ったり葛藤する部分を見れるとより良かったかなと思います。
全体的なとても良くて主人公がどんどん知らなかった世界へと足を踏み込んでいく感じがとてもワクワクしました。
高い評価を得ている『木徳直人はミズチを殺す』の作者さんが送る、高い筆致で書かれたバトルアクションストーリーでした。
『ヒーローもの』と言われてイメージするような、爆音を響かせながら変身して銃と剣が一体になった武器(玩具化したら売れそう)で戦って街を脅かす怪人達をなぎ倒していく……といったものではなく、そういう作品よりかは大人向けです。複雑に絡み合う思惑や設定などが、見事に最後まで『面白さ』を発揮する要素として描かれています。
主人公ナオヤとヒロイントワカの心情、バトルシーンなどが詳細かつテンポよく描写されており、特に後半からは夢中になって読み進めてしまうほどのパワーを持つ作品でした。
面白かったです!