第161話 1日のスケジュール

「そろそろご飯にしよっか」


トランプやUNOなので約1時間半遊んだ後、ちょうどキリも良かったので提案した。


あいちゃんは素直に頷いてくれる。


「じゃあ適当に何か作ってくるね。味はそこまで期待しないで欲しいけど」


「うん♪」


俺はキッチンに移動する。


まずはなんの食材があるか。ここ大事!


冷蔵庫開けて、知らない食材だけなら、その時点で詰む。


頼むから俺の作った事ある料理の食材がありますように。


祈りながら冷蔵庫に近く。


冷蔵庫の前に着き、冷蔵庫を開けようとした時だった。


冷蔵庫に円グラフのようなものが2つ貼られていた。


よく見ると円グラフの周りには0から23までの数字が等間隔で書かれていた。


また、2つの円グラフの上には『平日』、『休日』とも書かれていた。


なるほど、1日のスケジュール的なものが書かれているのかな。


そのスケジュール表を俺は興味本位で見てしまった。


「…………」


嘘だろ……。こんな生活を毎日続けていたのか?!


スケジュール表を見て、なぜ白雪さんの体調が悪いのかが完璧に理解できた。



平日

5:30〜7:30 起床、家事

7:30〜15:30学習

17:00〜22:00 バイト

22:00〜23:00 帰宅、入浴

23:00〜2:00 学習

2:00〜5:30 睡眠



休日

6:00〜7:30 起床、家事

7:30〜10:00 学習

10:00〜11:30 買い物

11:30〜12:30 昼食

14:00〜20:00 バイト

20:00〜22:00 帰宅、食事、入浴

22:00〜1:00 学習

1:00〜6:00 睡眠



やばい……。想像するだけで吐き気がした。

平日の睡眠時間が3時間半ってかなり不健康な生活してるよね?元々不健康な生活してた俺から見てもかなりやばい。


しかも、睡眠時間が短くなっている一番の原因は、『勉強のしすぎ』これに限る。


流石にこれはちょっと引くレベルでやばい。


これを見てしまったら、一ノ瀬が負ける理由がなんとなくわかってしまった。


それで、今日とうとう限界がやって来てしまったというわけか。


ものすごく尊敬はするけど、真似したいとは1ミリたりとも思わないな。


それに、買い物に1時間半もかかるのには少し不思議に思った。


俺と同じマンションなら、普通に考えて行くスーパーも同じはず。


でも、時間の掛け方があまりにも違いすぎる。


俺たちならこの半分以下の時間でいつもやっている。


そこにもかなり疑問を覚えた。


まあ、まずは飯を作らないとな。


ひとまず、冷蔵庫を開ける。


うわあお!なんでも揃ってる。

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