2019/09/16番外

叫びは一粒。

滂沱は一筋。

想いは一息。

秘めたる言葉は今への抗い。

どこまでも今を嫌って。

どこまでも今を愛して。

打ちのめされた。

土の味を知った。

絶対に喰らいつくと、その首を喰い千切ってやると、満天の星空に慟哭した。

再起はいつになるかわからない。

けれど、滾る心火は止まらない。

屈辱と敗北に叩き伏せられた分、より高く翔ぶと、咆哮と翼と体躯に勁を込める。

傷付けられた。だから、この傷とその痛みの分を那由多の倍で世界に刻みつける。

持てよ、俺。

まだ挑んですらいないから。

芳醇なれよ、三千世界。

挑んで、刻みつけた分だけ熟れていくから。

いつか、どこか、誰かが果て無き熱量で焦がしてくれ。

そうしたら、俺が上回ってやるから。

沈むな。見切りを付けるな。死なせるな。

手前の力に俺は挑んですらないのだから。

振りかざした拳で撃ち抜け。

そうしたら、俺は真正面から迎え撃つ。

俺は勝つ。

手前も勝つ意気を込めてくれ。

最大限に殴り合おう。

それで殴った数だけ、豊かになろう。

気取らず、澄まさず、余地を作らず。

最高。最善。最高潮を更新し続けよう。

約束だ。

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