まあ、ふつうだとかふつうじゃないとか!
柳なつきが変だおかしい、という会話にしばしばなっちゃったりする。
まあそりゃ自分でも、自分は変だしおかしいと思う。より正確に言うなれば、私にだって変だったりおかしかったりするところはある。
でもそりゃ人間だれしもそうじゃないですかい?
……すると、それは、「そういうことではない」と。
そんだったら、私がいちばん私に言い聞かせてきたある種の切り札。私は、言ったのだぞ。
「ほんとうに変な人間は自分を変だと思わないもんじゃないですか」
私、それが、ある種の真理だと知ってたし。
……私じつは自分はちょっと変なんじゃないかって思ったことが、ある。
だからこそ、この真理にもとづき、「私は変な人間ではない」と、思っていた、
ずっと、
……なんだけど。
「うん。だからなつきさんは、自分が変だと思っていながらほんとうに変だという、わりと特殊なパターン」
……そ、そんな例外枠があったとは! というか! そんな例外枠に自分をカテゴライズできるくらいならまあそうかこうなってねえもんなあ、そうだよなあ!!!!!
……自分でね、自分はふつう。いたってふつう。
でもそうねちょっとは変なとこあるかもと……とか言うと、すぐにね、まわりのいろいろなかたがね、
「ちょっと?」
って言うの、はっきりくっきり聴こえてくるかのようだよ、まったく、――変であってもこうやって突っ込んでくれるひとがいるんだからそれなら自分がちょっとは変でも自分をすこし、赦せるもんかねえ!
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