第126話 いざ、練習の時。

そして某日。 私たちはJoy耐の練習会なるものに参加するため、ツインリンク茂木にイツメン4人と積載車、そしてショップのメンバーで集結していた。


ユリがメカニックさんや、その他諸々ショップからきた人たちの紹介を終えた後、改めて練習会の流れを説明した。


「今日の流れはね~・・・・まずこの後8時からある受付をした後に、ブリーフィング、その後の練習走行の時はアタシと凛子で車の確認と、セリカと莉緒にライセンスを発給させるためにタイムアタックに行かせて、あとピットでの流れの確認、その後の午後の部にある初心者向けブリーフィングにセリカと莉緒で行ってもらうような感じかなあ・・・・」


「なるほどねえ・・・・そういえば、ユリはいつの間に国内Aライセンス(※JAFが発行する、レース競技向けライセンス)取ってたの!?!?」


「うん! シビックで色々走行会参加してたんだけど、その時に取る機会があってね~ いい機会だから、取っちゃってたの!」


気になってユリに聞いてみたら、そんな答えが返ってきた。 ユリ、そんなにサーキット走行にハマっていたとは思わなかったので、少々びっくりした。


その後、ブリーフィングで一連の流れや各種解説を聞いた後に、いよいよ練習走行になった。 最初の一時間でユリと私がフィットのレースカーの確認走行とセッティングの煮詰め、ピットの流れの確認となった。


こうしてピットガレージに収まるフィットのレースカーを見ていると、レースカーらしい迫力も備わっていたし、見ていてなんだか闘志がみなぎってくるような気がした。 大学時代に参加した草レースに参加した時のような気分で懐かしさも感じた。


先ずはチーム代表のユリからフィットに乗り込み、颯爽とコースへ駆け出した。


「じゃ、とりあえず行ってくるわ!」


フィットは気持ちのいい排気音を響かせて抜けていった。


続く。

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