第二十話 ホワスラ狩の方針決定


 再び、マシロタウンを出て、雪山の雪原を歩く。

 休日ということもあり、そこには沢山のプレイヤーがいた。ふたごおんらいんを始めたプレイヤーは全員がマシロタウンからプレイを開始するわけではなく、いろいろな村や施設にばらけるらしい。マシロタウンも結構レアな方で、なかには海底の神殿や天空のお城から始まる幸運のプレイヤーも存在するらしい——とスピカが喋っていた。


「まず、ホワスラハートですが、おそらくこれはホワイトスライムからドロップするアイテムでしょう」


 また、先生のようにスピカが話したので、俺、ルナ、スピカの三人はホワイトスライムを探して雪山をぐるぐるした。すると、エンカウント率がけっこう高く設定されているのか、ホワイトスライムはすぐ出現した。


 俺&ルナは、敵に接近して殴る蹴るの暴行をして、倒した。しかし、ドロップしたのは《スライムゼリー》でがっかりする。


「どうやらホワスラハートはそれなりにレアアイテムのようです。根気が必要ですね?」


 スピカの言葉だ。これより、ホワスラ狩が始まった。

 雪山をぐるぐる回る。そういえば、雪山などで遭難した時、まっすぐ歩いたらそのうち出られるのではと考えた集団が、そうしたたところ、次第にUの形で雪面を戻ってしまい、結局、雪山から出られなかったという話を聞いたことがある。これは人間の癖らしい。

 びっ! ルナとエンカウントしたホワイトスライムが粉雪に吹かれて睨み合った。


「ここで会ったが百年目。ホワスラの兄貴、お覚悟!」


 などといって、ぴゅ〜! ルナはホワスラに飛びかかる。


「わーい♡」


 じゃれて、ちゅーしたり、ぐにーとほっぺたをひっぱったりして倒した。はぁはぁはぁはぁはぁ! 付近からの紳士の目が熱すぎる。雪山溶けんぞ。

 そこで空中にカクカクの文字が表示された。


《Level up!! ルナ2→3 Skill Point GET!! +1》


「にぃに、レベル上がった〜!」


 ルナは、走ってきて俺の腰に抱きつく。ゴールデンのつむじをなでて、このSkill Pointとやらを振っていないと思い至った。


「ルナ、ステータス欄を開いてくれ」

「うん!」


 ルナは意識してウィンドウを表示して、自分のステータス欄を覗く。半透明の淡色がルナの眼前に浮いてカクカクの文字が表示された。


《 ルナ

  レベル3

  職業 家族

  HP10

  Attack 1

  Guard 1

  SP[2]…… 》


 このSPとやらがSkill Pointのことか。

 俺は案を問いかける。


「ルナはHP・Attack・Guardの中でどれにSPを振りたい?」


 ルナはにまっと笑って、金のツインテールをふわっとして、かわいくギュ〜、愛おしく俺の首に抱きつく。


「攻撃がいい〜♡」


 俺のほっぺたに自分のほっぺたをぐにぐにして、ハートのエフェクトをぽわぽわぽわ、いっぱい浮かべる。


「お姉様はほんとに甘えんぼですねえ。もう中学生なのに」


 呆れたようにスピカが牽制する。む〜と怒っていた。

 俺は苦笑しつつも癒されてルナの金髪の後頭部をなでた。


「じゃ、攻撃に振るか」

「ルナ、モンスターを倒しまくりたい!」


 攻撃に2振って《Attack 1→3にUP!!》の報告をウィンドウで得た。


「ホワスラハートをGETするついでに、俺らのレベルをみんな3までUPさせるか」


 俺が提案したら、スピカがにんまり笑って肯定してくれた。


「いいですね、それ! なかよし♡」


 スピカが俺の腕にガールフレンドのように寄りかかる。

 ルナは、賛成なのか、反対なのか不明だが、俺の首筋ですぅすぅ呼吸していた。くすぐったい。しかし、付近のお兄ちゃん×妹の双子ちゃんのプレイヤー方の殺意の目が恐ろしい。


  to be continued...

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