恋しくて

作者 海野ぴゅう

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★★★ Excellent!!!

「思うままに生きればいい、そして人の生き方に口を出すな」とは、作者さまの概要の引用ですが、さもありなん。ネット社会の様相をキリリと言い当てておられます。素敵です。

作品は、男女三人組の関係に焦点を当てながら、それぞれの抱える過去や現在の問題、しがらみを丁寧に描写したものです。
読んでいて心が苦しい場面も多々ありますが、それでも先へと読み手を進ませてしまうのは作者様の持てる技術の粋でしょう。

★★★ Excellent!!!

まだ高校生だった三人。セリという少女がミユキと恋人関係を解消したことで、セリとミユキの人生が大きく変わった。そこに翔という一見完璧な生徒会長がセリと付き合い出したことで、三人の奇妙な関係が始まる。

この三人の関係は、ある意味理解しがたいと言えるかもしれない。
でも、『人の生き方に口を出すな』とあるように、三人それぞれの考えや秘密を抱えながら、本人たちにとっての家族として接することは、別の角度から見たらとても羨ましいし、幸せなんじゃないだろうかと思えるほど。
こんなに複雑なそれぞれの心情を包み隠すことなく描くということは、作者様の表現力が高いからだろうなと感嘆いたしました。
出てくる人物全員の心情が描かれています。ですので、複雑な関係でありながらも、一人一人の歪んだ糸が綺麗に一つの紐になる関係こそが、人間関係というものなんだろうなと思えた作品でした。