奴隷になりましたルエと申します。

業 帝都

拝啓お父様、私は奴隷になりました。

拝啓、お父様。

私、ルエは奴隷として売られてしまいました。

しかも、男性のところです。相手は優しそうな感じなのですが、やっぱりちょっと怖いです。私は男性と接したことがないので男性と接することになるのが怖いです。でも、私は精一杯頑張ります。お父様に育ててもらったこの私は頑張って、新しいご主人様にご奉仕いたします!



「今日からご主人様と呼べ。」

いきなり鋭い眼で睨み付けられ、少し怖かった。

「は、はい、ご主人様。」

「まずは着替えだな。」

「き、着替え…ですか。」


「ふえっ?!」

ルエは驚く。

いきなり奴隷服に手をかけるセレーネ。

「お前がはやく着替えようとしないからだろ。」

(お、俺だって変な意図があるわけじゃないんだからな。)

「全く、お前は自分で服も着れなさそうだからな。」

「へ?一人で、着れますよ!」

「なら早く着ろ。」

「ご、ご主人様の前でですか?」

「もちろんだ。」

セレーネはそこにあった椅子に座る。

「一応目は隠しといてやるから。」

投げられた新しい服。ルエが見てみればそれは…。

「も、もしやこれが、メイド服とやらですか?」

「そうだ。」

(なんてかわいいんでしょう!複雑なつくりだけれど、どう着ればいいかわからないけれど、とても素敵!)

ルエはまじまじと服を見る。これが、今日から自分の服なんだ。

「着たか?」

目を隠したままセレーネが聞く。

「あ、え、き、着方が…。」

「お前…着方もわからねぇのかよ。まったく、俺が着せてやる。」

セレーネはルエに近づく。ルエを着せ替えしていると、嫌でも見えてしまうルエの肌。やはり奴隷だったからなのか、少し汚れが目立つ。

(これ、先に風呂だな。汚れ目立っちゃ萎える。)

「先風呂。一人で洗えるよな?」

ルエは黙っている。

(洗えないなんて、ご主人様に言えない…。)

「ま、まさか、洗えないのかよ?!」

「すみません!どうか、洗ってください!その分は必ずご奉仕いたしますから!」

「チッ、仕方ないな。」

(ど、どうしよう。襲われたりしたら、対応どうすればいいんでしょうか?!)

ルエは不安そうな顔をしながら、セレーネについていく。

「服、脱げ早く。全部だからな。」

「は、はい!」

(見れば見るほど薄汚い体だな。)

「ガシガシ洗うからな。」

(ど、どうすれ、ば?)

「ひゃん?!」

無理やり浴場に押された。

「じゃあ、頭からな。」

(まったく、貴族の俺がなんでこんなことをしなきゃならないんだ。はぁ…)


拝啓、お父様。もしかしたら私は、とても優しいご主人様を見つけたかもです。

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