第4話 新系統

俺の系統は何かという疑問について、俺は察していた。


光に水、過程を飛ばせば火がついた。

しかも検査紙の上を紫電が走ったのだ。

多分、俺の系統は“雷”だ。


この世界には“火“水“地“風“光“闇“の系統がメジャーであるらしい。

と言うか、それ以外に分類される系統は数億人に1人らしい。

その珍しい系統を持つ者の大半は、自分の系統が分からないまま生涯を終えるのだとか。

それも頷ける話だろう。

雷を知らない人に、爆音のする光を見せて『コレは雷だ』とか言っても『はっ?』ってなるだけだ。

簡単に言うとだ、理解できていない概念は魔法として発現しないのである。


ーーーーー


そして話は現在に戻る。


ハイハイを覚えた俺はとりあえず部屋の外に出ようとしていた。


しかし、ここで問題が発生している。

ドアノブに手が届かないのだ。


椅子でも持ってこようかと思ったが、今の俺では動かすことすら困難だろう。

仮に椅子を移動させてきたとしても、もう一つ問題が生じる。


この扉、内開きなのだ。

椅子が邪魔になって、結局開けられない。

『この家、洋風建築なんだぁ』とか言ってる場合では無いのだ。

何とかして脱出する手段を得ないと、また、あの退屈な日々に後戻りだ!

俺は外に出る方法を必死に考え続けた。


ーーーーー


1時間後


俺は諦めた。

頑張ってもできないことくらい、いくらでもある。

こういう妥協をしないと、人生やっていけないのだ。


妥協した結果、床に転がっていた本を読むことにした。

俺は、乱雑に散らかった本の中から適当に1冊手に取った。


《魔法基礎・初級〜上級の概要》


これでも読んでおくか。

今、魔法についてちょうど知りたかったところだ。


外に出るのはまた今度でいい。

大器晩成を待つのだ。


代わりに俺は魔法を習得しようと努力を始めた。

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