異世界転生〜いつか最強になる日まで〜

猫ニクス

第0話 プロローグ


突然だが、俺の話をしようと思う。

桜丘高校2年。何の変哲も無い、一般の公立高校だ。

歳は7月の誕生日で17になった。

趣味はラノベとゲーム。

インドア派だ。

家族とは仲が良いわけでもなく悪いわけでもない。殆ど気にかけられていないのだ。……放任主義ってやつかな?

彼女などという存在はいたことが無い。


まぁ、どこにでもいる一般市民だ。


不自由は無い。


不満はあるが、小遣いが少ないやらという小さなことだ。


am7:00


そんな俺はいつも通り1人で登校していた。

これは友達がいない訳ではなく、単に俺の家の方面から通う生徒がいない為だ。

けっしてボッチではない。


梅雨も明けて日差しが強くなり始めた時期である。

少し立ち止まって、道の端で持参したお茶を飲んでいると奇妙なモノを見つけた。


穴だ。


道端にポッカリと穴が空いていた。

直径50cm程の人1人がギリギリ入れるサイズの穴だった。


「……何だこれ?」


俺は興味本意で何の躊躇もなく穴を覗き込んだ。


中は真っ暗で何も見えない。全てを吸い込むような真っ暗な空間に目を凝らしていると目が慣れたのか少しずつ見えるようになってきた。

暗闇が歪んでいるように見える。

その時、歪みの先で何かが動いた気がした。


「ん、誰かいるのか?」


声をかけてみるが返事は無い。


「……気のせいか」


俺は再び学校へと歩き始めようとして……それを見た。


今、目の前にあった穴と同じ、またはそれ以上の穴がそこら中に出現していたのだ。しかも、その穴は今も増え続けている。


周りの状況に唖然としていると、急に浮遊感を感じた。

反射的に足元を見ると、地面が無かった。


俺は慣性の法則に従って下へ下へと落ちていく。


「もう、意味わかんねぇ……」


こうして俺という平凡な人間は、現代から消えた。

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