散った花びらの行方を僕と君だけが知っている

作者 君名 言葉

桜色に色づく最高に感動する物語、美咲の歌が読者に届きますように!

  • ★★★ Excellent!!!

立ち止まって、思わずこの小説を見てしまいました。

桜、出会いと別れの季節。
私の持論になりますが、物語が一番色づく季節だと思います。

高校生の男の子、隼人はひょんなことがきっかけで、耳に残る歌を奏でる橘美咲と出会う。

隼人は彼女の歌に魅了され、何度も足を運ぶに連れ、美咲と話す機会が増え、互いに距離を縮めていく。

ある日、いつものように美咲の歌う場所に向かうと、そこにはいつも一番乗りの隼人ではなく、スーツを着たおじさんの姿が。

そう。彼女の歌に魅了されスカウトがとうとうやってきたのたが、隼人と美咲の近いていた距離と運命がここで大きく変わっていく。

二人の運命。
恋心。
張り裂ける想い。
そして、桜の中で歌われる美咲の歌。

私は特にこの言葉が、すごく印象的です。

「もちろん、桜って満開の時が一番綺麗だけど、その後も綺麗だと思うの。何も言わず、切なげに散っちゃうような感じがするけど、その花びらは風に乗ってはるか遠くまで届くんだよ。それが地面に落ちたら、ピンク色の絨毯を作るの。それが毎年繰り返す。ずっと受け継がれていく。なんか、感動しない?」

ああ、凄いなぁって。
本当に凄い、って思いました。

この物語は「感動」という言葉を軽々しく使いたくない、それほどに心に刺さる綺麗な文章で、気づくと頬に涙が溢れて、鳥肌が立ち、久しぶりに胸が痛くなりました。

ラストシーン。
主人公が選択する人生が、より桜色に色づく人生でありますように。
心の底から願ってます。

最後に、素晴らしい物語をありがとうございました!

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