42.195km

作者 菊地徳三郎

107

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★★ Very Good!!

大まかな感想は既に沢山寄せられてるレビューに同じなので、お気に入りポイントをひとつ。それは第二話の、主人公がマラソン大会参加を決意するまでの流れ。
人が変わる時って、フィクションの中ではその人を非日常へ誘う事件なり使者的存在が描写されるのが常だけど(本作でも失恋がトリガーにはなっているが)、現実的にはむしろこういう感じで意識をゆるやかに〝持っていかれる〟ケースの方が多い。
「作者さん、上手い」と思った瞬間。

★★★ Excellent!!!

人生失敗した!
つまらない人生だった!
自分が死んでも何も残らない!

それってきっと何もしていないからだと思う。
そんなことを気付かせてくれる素敵な作品です。

42.195kmを走ったからといって何があるのか。
何もないかもしれない。
でもどうせだったら何かした上で嘆く方がいいはず。

はたして、このお話の主人公に待っていたものとは!?

★★★ Excellent!!!

 36歳、独身。彼女もおらず鬱々とした毎日。自分を、人生を、なにかを変えたくて挑んだフルマラソン。

 高揚感。自信。苦痛。諦め。そして――。

 あと少し、もう少し、そこの角まで、次の角まで。走って転んでたどり着いた、その先にあるものは。

 読後感が素晴らしく気持ちいいです。勇気と元気をもらえる物語。ぜひ読んでみてください。

★★★ Excellent!!!

プロの書いた物語。
まるで本屋で販売されている文庫本を読んでいるようだった。
冒頭から身につまされるように引き込まれた。
中盤の走りに目覚めていく様子は、読んでいるこちらまで魂が解放されていくようで素晴らしい。

三浦しをん著の『風が強く吹いている』が好きな人は、『42.195km』にも通ずるものがあると思う。

★★★ Excellent!!!

マラソン大会のお話なのですが、この話はスポーツものというより、人生の縮図という感じがします。

走ることはつらくて苦しい。
途中で、やめたくもなる。
自分の中の弱さとの闘いなのかもしれません。

でも、走り続ければ何かが変わるかもしれない。
その先にあるのは……――。

あなたも、主人公と一緒に「何か」を見てみませんか?

★★★ Excellent!!!

文章量は1万5000字にも満たない短い小説です。中編、あるいは短編に分類される小説ですが、たったこれだけの文字数しか使ってなかったのかと驚嘆しました。この、あまりの感動に!!
短いからこそ、主人公の疾走感を感じならこの小説を読了できたのかもしれません。
この疾走感、この感動を是非他の人にも味わっていただきたい。web小説を読んでここまで泣きそうになるのは久々でした。
名作です。是非ご一読ください。

★★★ Excellent!!!

初めてこの作品を読みましたが、シンプルなストーリーなのに、読む側をグイグイと引き寄せる単純明快かつ心理描写の巧さもあって、一気に読み切ってしまいました。
自分の中の何かを変えるきっかけ・・この作品ではそれがフルマラソンですが、何度も止めようという誘惑があって、そこで止めてしまうことができたものの、そこでめげずに走りきったおかげで、自分の中に自信が生まれ、そして気になっていた彼女までもゲットしてしまうなんて・・。
人生、何もしなければ平和だけれど、何かに挑戦することは苦痛をともなう。けど、あえて挑戦し、乗り越えることで、手にするものがある・・この作品はそのことをストレートに伝えていると思います。
読んでいる自分も、勇気をもらった気がしました。

★★★ Excellent!!!

無駄のない話の展開で、サクサク読めて、最後にはとにかく泣けます。
どんなにダメな自分でも、それでもその自分を諦めないでいられれば、どこかで誰かが応援していてくれるのだなあと、しみじみと実感できます。
そのためにも、まずはレースに出ること。戦いを挑むこと。はじめの一歩を踏み出すこと。そして、諦めないこと。
いつか心から応援してくれる誰かが、伴走してくれる日が、来るかも知れないと、信じてみたくなる、ステキな作品でした。

★★★ Excellent!!!

この作品はあれなの、芥川賞取った作品をWebに掲載してるの?

最近、この作者さんの作品に触れる機会が多いが……これで「素人」と言われても、何の説得力もない。
というより、その辺のプロが書いた平積みの小説より、よっぽど面白い。

短編では、作者さん大得意の「最強のオチ」で読者のハートをブチ抜く。

そして、初めて作者さんの中編を拝読したわけだが。

これは、純文学系の新人賞受賞作でないかい?
「素人が趣味で~」のレベルを、超越している。
私は純文学系の作品が大嫌いだが、本作は一気読みした。瞬殺である。

万が一、作者さんを素人と仮定しても、さっさとプロになるタイプの典型みたいな方である。

お願いがあるのだが、作品は宝島社か講談社から出版してほしい(運営さん、切腹してお詫びします)。
宝島社なら「このミス」新人賞、講談社なら「乱歩賞」において出版社側に
「カクヨムに化け物みてえな書評家いるから、選考委員にしろや!」って、私を推してください!(`・ω・´)ゞ

こんな他力本願の我が人生に、一片の悔いなし(≧▽≦)

★★★ Excellent!!!

主人公は、36歳、男性、独身、会社員。肩書は主任。所謂、中間管理職。実家暮らし。
30を過ぎたあたりから自分の人生に焦りを感じ始めていた――

「何かを変えたい」
ただ、その思いで主人公はフルマラソンに挑戦します。

42.195km――‼!

これを走破しようなど、アスリートでもない限り途方もない距離に思えます。

途中、彼は何度もアクシデントに見舞われ、くじけそうになり、ついにはリタイアを正当化する考えが頭をよぎります。

しかし……――

これから何かを目指そうとしている人、今一生懸命に何かに情熱を燃やしている人、次のステップに備えて力を蓄えている人、疲れてしまった人、もはやここまでかと何かを諦めかけている人、力尽きリタイアした人……全ての人へ向けてのエールが込められた素晴らしい作品です。
是非、多くの皆々様に読んでいただきたいと切望いたします。
素敵なご褒美が待っているかもしれません。

読後――
「もう少し、がんばってみようかな」と思った自分がいました。