戻らない日々
世界は
崩れていた
その真っ最中だった
立ち上る炎と
煙に包まれていた
わたしは少し離れた場所から
無関係を装っていたが
足元では靴の片方がずっと泣いていた
二度と戻らない日々
それは校舎の窓硝子に映っている自分自身の姿だったり
白い息を吐きながら購買で買ったパンをもぐもぐする午後だった
今となってはもはや幻みたいなものだけれど
確かにそんな瞬間もあったらしいから
信じられなかった
あの世界が
今ぐしゃぐしゃに崩壊して
わたしの脳裏でいつまでも輝いて
そしてわたしは涙を流すだろう
忘れかけていたあの涙を
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