ビスケット
わたしの視界の中で
ビスケットが割れた
「何、勝手に割れてるのさ」
わたしは猛抗議した
ビスケットに話しかけるのも
どうかしてるとは思うけど
ふうって
ため息、一つついて
さっきまでの自分にさよなら出来たらいいよね
でも実際にはずるずると引きずって
さっきまでの自分がまとわりつくんだ
わたしはあの頃のわたしと何も変わってはいなかった
目の前で割れたビスケット
「最終的には割れるんだから触るその前に割れていたって別にいいんだろ?」
きみは言った
そんなわけないだろ
ビスケットが最初から割れてるなんてそんなの異常だよ
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます