上官


直視しろ

という

命令に対し

お前は

一体どのような態度をとるつもりなのだ

お前が勝手に壊れるのなら

わたしは止めはしない

せめてもの忠告は

出来るだけ完全に壊れたまえ

ということだ

出来るだけ

完全に道に迷って

そしてもう二度とここへは戻って来るな

勘違いしてはいけない

それは既に始まっている

症状が進行するかどうかは

お前の問題だ

もしも物事を直視することに成功したならば

真夜中に月が自分を応援するみたいに膨れ上がっているのを感じたならば

その光によって地面に映っているものが

本当にお前自身の影かどうか確かめるんだ


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