暗い階段


階段を登った

段差はぬらぬらと血塗れだった

途中の窓から月明かりが射していた

微かに足元を照らした

それまで気付かなかった問いが生まれた

………これは一体、誰の血なのだろう?

そこにあるからには

いつか誰かが流した血

わたしは黙り込んで

それでも先へと進んだ

この先に何が待ち受けているのか

そんなことはわからないけれど

足元で

ぴちゃぴちゃと不快な音を立てながら

間違いなく答えに近付いているよ


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