異端治療の行き着く涯

作者 久世東湖

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★★★ Excellent!!!

この作者様は自分の事をあまり語らないのですが、どうやら鍼灸師らしいのです。
僕もまた休業中ではありますが、かつては鍼灸接骨院の院長だったこともあり、とてもシンパシーを感じています。
ただ、一つ言えるのはこちらの久世東湖様の方が知識量と臨床の経験などにおいて勝っているという事です。
僕の師事していた人は梁哲周というそれはそれは厳しい先生の門下だったのですが、その時に相当嫌な思いをした反動でしょうか。僕に対しては「黄帝内経? あんなのマンガでさらっと読み飛ばせばいいよ」という感じでした。
「人間は膨れた水風船と一緒で、どこか押せば全体に影響が出るから経穴は覚えるんじゃなくて感じろ」とも教わりました。
その薫陶を大いに受け勉強をサボりにさぼりまくりましたが、このエッセイを読んだらもう少し勉強しておくべきだったかな、とかるく後悔しています。
東洋医学の横のつながりがない今、鍼灸師としてこの『異端治療の行き着く涯』は興味深いです。
もちろん、鍼灸とは縁のない方にもオススメです。
簡単なかゆみ止めの作り方などは必読!

★★★ Excellent!!!

不可解な事象を偏見なき眼差しで観察することこそ、科学である。
自らの「常識」に反する事象を、十分に検討もしないで「非科学的だ」と断じることは、「科学的思考」とはいえない。自らの「常識」の再修正をも視野に入れながら、その事象の原理を淡々と探求する態度こそが、「科学的態度」であろう。

筆者は、自身の身に降りかかる不可解な事象を「だって事実なんだからしょうがないじゃん」という正直な態度で、淡々と(魅力的に)記述している。

非常に理性的な思考の持ち主であると思う。

で、読み終わったら、「東洋医学っておもしれ〜」となるに違いない。

おすすめ。