日常と少しの寂しさ(6月)

しとしとジメジメとした湿度。まったく梅雨はいやになる。三銃士も同じのようで、

「あ~、授業きっつ…」

三人とも下敷きで仰いでいる。

「あっつい…まだ6月なのにね…」

そうなのだ。6月でこの蒸し暑さ。7,8月には熱中症になる人もいるだろう。

「王様~、ブリザード※の魔法放って~」

(※ブリザード=氷を出す系の魔法。ウェポン・ヒューマン・オンラインの魔法使いが主に使う)

「無理だよ、みっちゃん。ゲームの中でならできるけど…」

「あ~あ、ここ、ゲームの中だったらいいのにな~」

もっともだ。あれから私はゲームの時間を増やした。暑くて外に出る気が起きないのだ。小さいころはよく外に出て遊んでいたのに。


「あれ?ケインは?」

気が付くといない。

「最近よくいなくなるんだよな~」

でも、私は知っている。最近あのAIと喋っていたのを見てしまった。私は少しさみしかったが、みっちゃんにレオっちがいるから平気だ。

…そう言い聞かせて、二人と他愛もない会話を続けた。

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