第169話 12月31日。

こんばんは。


今日で今年も終わりですね。

君への手紙も今年分は今日でおしまいです。


突然の私からの手紙に

君も最初は驚いたことと思います。


でも、勇気を出して書いて良かった。

今、本当に心からそう思っています。


君からの返事に私は何度も救われました。


あの日に最初の1歩を踏み出せた、

それだけでこんなにも世界は違うのですね。


君への手紙はある時には

私自身へ言い聞かせる為のものでもありました。

大丈夫だよと言ってもらいたい時ほど、

君に対して大丈夫と伝えていたのかもしれません。


そんな私を君はいつも肯定してくれました。


私は今まで生きてきて、

誰かにこんなにも肯定してもらえたことは

ありませんでした。


誰よりも私が私を否定していました。

私の1番の敵は私でした。


けれど、そんな時も過ぎて、

今は私が私を自分で肯定しようと

心がけるようになったのですが、

それ以上に君が私を肯定してくれたのです。


これほど心強いものはありませんでした。


私が自分でする肯定なんて、

風が吹けば消えてしまう様な弱いもの。


君はそれを私と一緒にまるで蝋燭の火が消えないようにと、風を避ける様に両手でそっと囲ってくれていました。


おかげで、いつしかその蝋燭には消えない火が灯るようになったのです。



君に手紙を書くということによって、

私は何にも代えられない大切なものを手に入れることが出来ました。


ありがとう。


本当なら私が君にあげたかったものを

私の方がもらってしまいました。


なので、次は私が君にその蝋燭を作る番です。


君を肯定する言葉なら

いくらでも持っているから大丈夫。


私は君の事が大好きなのだから。


例え君が間違っても、

その中の君の本当の気持ちを探すことが

私には出来ると思います。


だから、大丈夫。

ずっとずっと大丈夫です。


君の優しさを私が守れますように。


君の毎日がこれからもずっと優しい日々で

ありますように。


いつもゆるく優しく。



では、また手紙を書きますね。


少しの間、

さようなら。




2019年12月31日。




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手紙 切り株ねむこ @KB27

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