第17話 中央から地方へ

 スリーリバー・セーフ・キャッスル駅から新幹線に乗ろう。そう思って、僕はみどりの窓口に切符を買いに行った。


 窓口に着くと結構並んでる。人・人・人・魔物・人・魔物……魔物も結構紛れてるな。アイツら、新幹線に乗ってどこ行くんだ?どうせならニューポートサイドに行って変態コスプレイヤーローランを倒しに行って欲しい。


 そう考えていた時、僕の横を魔物が通り過ぎる。行き先を見ると“アンシエント・フェイマス・ハウス”だった。僕と同じ行き先か……


 切符を買って通り過ぎる人を見ると、“アンシエント・フェイマス・ハウス”が多い。んん?何で“アンシエント・フェイマス・ハウス”に行きたがる人が多いんだ?


「お次の方、どうぞ〜」


 おっと、僕の番だ。僕は疑問に思いつつ、空いた窓口に向かう。


「え〜、と。“アンシエント・フェイマス・ハウス”……ですか。最近多いんですよね」


 多い?何故“アンシエント・フェイマス・ハウス”に行く者が多いんだ?


「それはですね、“アンシエント・フェイマス・ハウス”はタックスヘイブン租税回避地だからですよ。知ってますか?一年前から各県は日本から独立し、勝手に税を徴収する様になったのです」


 そうだったのか!僕はトレーニングジムで一年も引きこもっていたから知らなかった。

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