第467話―過去の産物となったネガティブの産業革命―
恋愛に無頓着だった俺は自他共に認める立派なロリコンだと主張しよう。
こんな不名誉で犯罪者であると認めているようで抵抗感が無いと言えば嘘になるが、これを見て見ぬ振りをして冬雅と今後に付き合う資格がないと自分に思うのだ。
冬雅が若いから女子大学生だから好きになっているのか?そんな欲望か羨望に近いのと向き合わないといけない。
それを逸らしてお互いに愛しているからとか真剣に交際なんて便利な言語には頼りたくないし考えたくない。
それは周囲からの評価であって俺が考えるのは細かいところのはず。
俺はロリコンだと受け入れても
(そんな検証してみて分かったのは俺は冬雅がいるとポジティブになること。
眩しい笑顔や全力開放した好意を向けられたらポジティブにもなるし自信がつく。
俺の夢を笑わずに叶えられると一寸の疑いもなく応援とかしている。
おそらく、一般的には強く想われるのは重たいと感じるかもしれないが俺の場合はそこまで想ってくれることに
迷惑なはずがない)
そうアピールは出来ても実際にそこまで信頼してくれたり想われるのは
もし運命という偶像的な概念を信じていれば、運命の相手として生涯のパートナーに選んでいたかもしれないが時期早々な気がするのだ。
なぜなら冬雅に熱烈になっている俺の感情であって、それとは別に俯瞰的で冷静にものごとを分析をする視野をもたないといけないからで、俺が抱いて拡大した妄想が現実に起きるとは限らないし十中八九と無いはず。
(そして今まで俺が冬雅を好きになった理由に挙げてきたのはプラスになるからとか容姿ばかりだ。
だから俺は、ここまで考えて冬雅にもっと進行しようとしないのは自分の欲望に駆られるのを警戒しているからかもしれない)
精神分析学者であるジークムント・フロイト氏そして心理学者カール・グスタフ・ユング氏が提唱したリビドーという概念がある。
そのリビドーとは、男性が持つ性的欲求またはその衝動を意味にする。
広く使われている意義は自らの抑えられない性的な欲求である。
周りから耳が痛くなるほど人畜無害や欲望をすべて払い除けた存在と言われ放題な無欲な人と扱われているが、それが無いとは言えないし冬雅を想うなら提唱されたリビドーになっていないかを用心しないとならない。
「お兄ちゃんスキアリです!えーい」
「うわぁ!?」
ソファーに座って黙考していた俺を後ろからハグをするのは俺が知る限りに大胆なことを行えるのは
本人はコンプレックスになる胸部が後頭部に、よく伝わるぐらいに当たっている。あまりにも唐突だったので俺は取り繕うことが出来ずに悲鳴に近い声を出していた。
きっと計算して敢行したのだろう。
「えへへ、幸せです。
くっついていると幸せ成分がいっぱいなってきます」
ただでさえ鼓動がうるさいのに畳み掛けるように耳元で
「ふ、冬雅そろそろ満足したじゃないか?離れてくれないと顔を見るのが困難になってくるんだけど」
「そ、そうですよねぇ。えっへへ暴走して自爆したら元も子もないですからねぇ。名残惜しいですが」
無茶で無鉄砲になって積極的にアプローチをする冬雅であるが、途中から自分が敢行した行いに振り返って悶えて静かになる。
そうなるなら奇襲みたいなことしなければいいじゃないかと言っているが本人は改めようなど一切に頭が入っていない。
そうした行動をするのは以前に俺が押して関係が良好になっていたのが大きいかもしれない。告白を幾度もしたりして好意が持っているのを成果とか意識してくれているのは努力のおかげと思っているだろう。それを否定しないところだけど事実そうなので否定しようがない。
「お、お兄ちゃんもう一度だけしたいです。あまりにも気持ちよくて……えっへへ。口にするとなんだか
照れてしまいますねぇ」
「分かっているなら言わないでほしかったよ。……少しだけなら」
我ながら受け身にもほどがある。
許可を手に入れると冬雅は少しなんて約束など失念したように5分ほど
ようやく解放されて朝から、とんでもないことをしたなぁと反省…いや俺は悪くないじゃないか。そんなことして今日のデートまで我慢出来なかっただろうか。
カレンダーには6月の下旬である。もう年が半分ほどにあるのを驚いているのと女子大学生になったばかりの冬雅を思い出を作ろうと俺が計画を立てていた今日のデート。
待ちあわせにしようかと考えてはいたが冬雅は、そんなことしたら数十分も離れないといけないのは嬉しくありませんと却下された。
なので待ちあわせは無い。あえて強いて言うなら家に訪れたことになる。
2階に上がって着替えを持って一階に降りて居間で着替える。冬雅は、2階でデートのコーデに変える。そらから冬雅の支度は、やや長くなるのでスマホを取り出して電子書籍を読んで待ってから支度が終わるとお互いに家を
出る。
ドアをくぐると今日のデートを祝福するかのように輝いて射し込む陽光。
照らされる下で冬雅の姿がよりいっそうと輝いて見える。
「……」
「お兄ちゃん……わたしの顔になにかおかしかったですか?それとも
隣に立たれるの不快な気持ちにさせられましたか」
今にも泣きそう、までいかなくとも不安そうに一方手前にある瞳で上目遣いで訊いてきた。
俺はすぐに頭をかぶり振る。
「そんなはずがないよ。
一段と可愛くになっているなぁと……見惚れていました」
「……ほ、本当にですか?」
「本当。だから悲しそうにしないでくれ。せっかくのデート日和なのに冬雅が落ち込んでいると……いや、なんでもない。
どうして冬雅は、そんなネガティブ思考なのか訊いて大丈夫そう」
「はい。またネガティブキャペーンになってしまったのは不安だったからです。久しぶりの二人だけのデートで
恋人らしい……みたいなことが出来る機会ってなかなかありませんし。
もし失敗して嫌われてたら怖くて、
期間が空いてしまうと不安が強くなったから」
久しぶりのネガティブを発揮する冬雅に、マイナス思考を振り払ったと思ったが簡単にはいかないみたいだ。
もともと生来に根付いているものを変えるのは容易じゃなく無くならないかもしれない。また、別物であるほど変化していかないと駄目かもしれない。
ともあれ取り除くことや別物という変化を置いて今やるべきことは冬雅と楽しいデートだ。
「いつもやられているから
「い、意趣返しですか……なんだかドキドキします」
いや、そんな何かを期待しそうな顔とちょっと恐怖も混ざった困るのだが。
「今から冬雅の大好きな理由を述べようと思います」
教鞭をとるように人差し指を立てて俺はそう宣言するように言った。
「……えっ?」
「まず可愛いさを飽くなき探究心はスゴイと素直に思っているしドキッといつもさせられているよ。
それに俺のために献身的になってくれるのと苦手な掃除や料理だって頑張ったおかげで得意になっているし成長していく姿が眩しくて一段と好きになってきたのもあって――」
恋をすると冬雅はここまで変わるのかと驚かされたことは多々ある。まぁ、その相手が俺なわけなのだけど。
「わー、わぁー!恥ずかしいので、このへんで終わってくたさい!?」
「冬雅と言えばイメージカラーが橙色なのが似合う女の子って素敵だと思っているよ。
明るくて眩しい冬雅にピッタリで恋人になるよりも女神のお情けで慈悲を向けられていると思っているぐらい。
これが、きっかけで デートを毎日する関係にしたいと思っているんだ」
「……あぁぁッ。お兄ちゃんそこまで想ってくれたのですか」
「ああ。そのつもりだよ」
さすがにここまで言うと羞恥心で頭がおかしくなりそうだけど上手く振る舞えたと思う。
「わたしも頑張らないといけませんねぇ。そろそろ大人の階段に登る時期が来たかもしれません。
……えーと、その、お兄ちゃんホテルに行くのは――」
「あぁぁ何も聞こえないなぁ。
あれ?あそこにネコが気持ちよさそうに寝ているぞ。近寄ってみないか?」
何をとんでもないことを言うのかな冬雅は。びっくりして露骨に話題を変えようとしてしまったではないか。
住宅街での朝で話すような話題じゃないのに、ともあれ白い猫に近づいて眺める。フム、普通に日向ぼっこしていますなぁ。壁の上には気持ちいいのか手足を伸ばしている。
「今のは冗談ですよお兄ちゃん。
やめてくれないので、わたしの反撃なのですよ」
右から鈴を転がした声のある持ち主がイタズラを成功したような声音。
危ないワードを使っており、もし俺が行きたいと言っていたら……その先を考えるのはやめておこう。
まだ恋人でもないのに。今はのんびりとデートを楽しむのが俺と冬雅が関係を築くための最良な選択なはず。
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