第443話―不可避エクスペンスの荒波―
こんな苦しい現実を一変させる出来事があればなぁ昔は考えていた。
子供のときも大人になってもそうだ。
過酷な現実をいつも直視を出来るほど人間は強くなんてない。だから現実逃避をする。それは現実から逃げていると思われるが俺の主観では違う。
これは悲鳴と傷のマイナスエネルギー。コルチゾールというストレスホルモンこのまま
それを抜けるためにも、現実から離れて心を解放しておかないと活動は出来ないと考えていた。
古の時代でなら神話や天国と地獄、アーサー伝説など。現代ならアニメやドラマ、漫画、小説などストレスを取る方法はある。
もちろん駄作を触れたら逆効果にもなってしまうこともあるか過去として楽しく語れる日だってある。
数多にある娯楽の中で俺はアニメとラノベに救われた。好きなキャラで憧れでもあるキャラが諦めずに立ち向かって勝利をする場面には心が踊った。
とくにラブコメという面白く、こんなリア充よりもリア充な恋愛があるんだと憧憬を抱いた。けど、現実はラブコメなんて無いのが理解したくないほどに痛感させられる。
だからこそ、より思ってしまう。
日常がラブコメにならないかなと――
「ただいま東洋お兄ちゃん」
「おかえり。花恋もか…いいかい。ここは花恋の家じゃなくて俺の家だからね」
呼び鈴が鳴ってドアを開ければ制服のまま帰宅した花恋。
これを広まった半人前は冬雅しかいないい。でも、ただいまと明るく向けるのは悪くないと思う。
だったら指摘しないことにならず大人なので変な認識しないよう注意を
しておく。
「……知っているんですよ。
東洋お兄ちゃんって冬雅さんや真奈さんに同棲まがいなこと予定が空いたら、やっているんですよね」
「作為的にやっていないよ!?」
「あぁー、否定がはやっ。きっと、やましいことをしているんだ。
この機会だから吐いたらどうですか?東洋お兄ちゃん」
「や、やましいことなんて無いから。
今日なんだか激しく怒っているけど、どうしたんだい?」
「怒っていないから!」
まさか怒っていないと吠えられても矛盾していると思うのだが。これは早とちりかもしれないが花恋は嫉妬深い側面があると薄々と感じてはいた。
そこには、あまり触れない方が良さそうだ。どうして、こんなに機嫌が悪いのかは思考をめぐらして思いつかいとしたら学校や家庭環境だろうか?
多感な時期であるし可能性はある。
「玄関で騒いでいるみたいだけど、何かあったの?」
リビングから廊下に現れたのは気だるげそうに頭を掻く香音だった。
今は上着を脱いで、かなりラフな格好をしている。真奈様が今日は用事でこれないと知ったら、これだから困る。
「いや、騒いでいると言うのか…日常会話かな?」
「どうして疑問形なのよ?」
それを聞かれたら困るけど日常会話でもあるよ。もうアブノーマルがすっかりノーマル化が見に染みついているからね。
「はぁ……まって、まって!
東洋お兄ちゃんあの女は何?オフショルダーのシャツだしスカート短めのベルトしているし!?」
ヤンデレみたいなセリフを。
しかし俺もそこには疑問符を浮かんでいたのだった。
「花恋もおかしいと思うならそうなのかな。…わざわざ家に上がってからスカートを短くしたの理由とかあったのかな香音」
「は、はは、はははっ」
俺と花恋の視線に堪えられなかったのか香音は動転していた。さすがに暑いだけでは乗り越えられないと思う。
「わ、私のことなんて別にいいの。
ほら変態いじめロリコン!あの子たぶんアレだと思うよ。イライラの生理」
シーンと玄関は静まり返っていた。
香音が発した言葉は、きっかりと理解したが放心状態のように固まることになるのであった。
「なっ、はあぁぁ!?どうしてそれを言うのかな?デリカシーとかないんじゃないですか!
東洋お兄ちゃんがいるのに生――ゴホッ、ゴホッ!オブラートに包んで言えよ感じだから」
俺よりも驚いたはずの花恋が立ち直ると激しい勢いで咎めんと吐き出す。
一理があると感じたのはオブラートに包むかな。生理であるとしても、
女の子の日とかにすればいいのに。
「はい、はい。ごめん今後はこの事がないよう努力していく所存です」
「なんかテキトー!?」
「そんなことよりも苦しくないの?」
「……そんなことない」
「あっそう。ほら早くついてきなさい。薬は持っているから」
「………」
有無を言わせない威圧感を言動で出しながらも心配しての行動なのは明確だった。応える前に、香音は急ぎ足でリビングへの入っていく。
花恋は意外なリアクションに目を見開いていた。俺は花恋をリビングに連れて入るとテーブルには薬と水が置かれていた。
「ほら早く飲む」
「は、はい!」
鬼気迫るに近い態度に、花恋は肩をビクッと震わせて返事する。
椅子に腰を下ろし、すぐ薬を口に放り込むと両手を透明コップを持ち上げて
飲んだ。
ゴクンッと飲み終えると向かい席に香音が着席すると膝を机に置いて指を組んで
「どういうつもりなの。お金が無かったから薬を買えなかったの?」
「……ちがいます」
「ならどうして持っていないのよ。
持っているなら飲んでいるよね?」
「………」
彼女からすれば怖いのだろう。
年上で好戦的そうな女性に詰問されて花恋は今にも泣きそうなほど涙目になっており俺に助けを求めている。
「香音その辺で。あとで俺から、じゃなく冬雅や真奈に叱ってもらうから許してくれないかな」
「まったく甘いんだから」
ふむっ、まさか聞いてくれるとは思ってもいなかった事態に俺は驚いた。
否定される前提で口を挟んでため次の言葉を使わずに解決した。いや、
根本的な解決はしていないか。
「ありがとう。東洋お兄ちゃん」
守りたい笑顔がここにある。 さて冗談はこれぐらいにして重たい空気を破壊しておくとしますかな。
「それほどでも無いよ今回の場合は。もし無いんだったら俺がお金を出すし家に常時あっちに置いておくから
自由に取ってもいい。
なんなら全部を持って帰ってもいい」
「はは、なにそれ?」
おぉ、まさか笑ってくれるとは意外。
ときにみせる笑顔の威力は破壊力は抜群で頬が緩みそうになる。
そんな気遣いと暖かさがある空間は数時間後には過去のものとなる。
日が暗くなってカーテンを閉めて、テレビを3人でソファーで見ていたとき。
「近すぎますから香音さん。
もう少し離れてくれませんか?出来ればあの辺りで座ってくれたら?」
「そこ床なんだけど、お座りしろと?へぇー、私に命令をするんだ?」
鋭利な言葉の応酬を繰り広げていた。俺を挟んで二人は相手を睨みながら攻撃をしている。
「命令じゃないですよ。年下に注意喚起にも命令と捉えるんですか。これだから頭のいい奴は、ハァー。
東洋お兄ちゃんの肩とか足さり気なく当たっているけど。明確な
ソフトタッチですよね?」
花恋はやれやれと肩を竦めているが、目は敵意をこめられている。
「バ、バカじゃないの!?
スペースが無いんだから当たるだけだし変に考えないでほしいんだけど」
慌てふためくのは香音。
「そうですかぁ?そう言うなら見ますけど……もっと左に寄れますよね」
「なんなの。アンタ偉そうすぎる!」
「敬語ですよ一応。偉そうでした?」
長くなりそうだ、二人はまだ争う。
俺はそんな修羅場ってる光景を眺めながら止めに入る効果は薄い。
極まって思うのは毎日とラブコメがあると疲労困憊する。どれだけ身体があっても足りないほど。
毎日とラブコメを憧れていたが現在に妄想しているのは好きな人だけの
恋愛小説みたいな恋愛を夢にみている。ぜいたくな悩みだと思し訳の分からない悩みと思うが本当に疲れる
んだ。ラブコメを過分にいる環境では
逆にラブコメがない毎日が欲しいとさえ思っているぐらいにだ。
花恋と香音が喧嘩を止むのは
俺が夕食を出来上がるまで争い続けたのであった。
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