第260話―JKではなく冬雅だからこそ安らぐ―
恋愛は人の数だけ、あると言うが俺が客観的に見た事や聴いたものにはテンプレだと感じた。
何がテンプレなのか?そう問われたらこう返事する。
様々な人からすれば賛否両論されるだろう。だが俺のロジックでは確固たる真実。
しかしその考えは改めないといけない。
「お兄ちゃん聞いていますか?
自分でも退屈させているなぁって自覚はしているんですよ。
で、でも大好きなお兄ちゃんには、どうしても伝えたい。
ですので」
俺の部屋でローテーブルを挟み
今回はアヒル座りではなく正座する冬雅は、頬を羞恥の赤に染まっても止まることはしない。
間、髪を容れず冬雅は言う。
「今月のお兄ちゃんは先月よりも、わたしに・・・ドキドキした。それは、わたしも同じだけどねぇ。えっへへ。
やっぱり嬉しかったのは熱烈なハグしてくれたこと。
・・・あ、あのそろそろ恋人になりませんか?お兄ちゃんもわたしが大好きでしたら」
「冬雅、悪いけど答えを急ぎたくないんだ。ただの距離感が近くってだけだから」
冬雅は欠かすことはしない告白をする。成人男性にスーパー美少女JKの冬雅が毎日と告白をする。
果たして、こんな恋愛が類似となるものはあるか?否!ないであろう。
告白するなら絶景な場所とか学校とか日常場所など。
付き合えないと脈がない発言をしたらショックで諦め身を引く。
それが普通、常軌を逸したストーカー行為もいる人もいるが。
冬雅はそのどちらでも無い。
大好きなってもらおうと頑張ってアピールしてくる。
「はい!・・・愛の言葉には拒絶感が無かった。これで素数をひたらす頭で唱える事はないですねぇ。えっへへ」
それは知らなかった。ショックを受けていたら素数を数えていたのか。
「おにいちゃん何を鼻の下を伸ばしているの?」
隣に女の子座りの比翼は
「それで、明日のデートですけど比翼とわたしは家で一緒に行くとして真奈と柴田さんの二人は待ち合わせ場所で合流することにしました」
「えっ!?真奈と花音も。
コロナがあるけどいいのかい」
「そうだ!冬雅おねえちゃん」
野次を飛ばす比翼。やだ、そんな事をばかりしていると何も考えていない野次を飛ばす議員みたいになるよ。
「優しいねぇ、お兄ちゃん。
安心とは言えないけど広い場所で歩いて距離を取って食事を3人で相談して決めましたので」
「なるほど。それなら信頼は出来る」
「そうじゃない、おにいちゃん!」
不平不満を口にする比翼。まぁ、デートする相手が増えているからね。当然の反応だろう。
ありふれた恋愛じゃない、その2デート。普通にいたら禁断の恋で淫行として容赦なく逮捕されるかもしれない。
それが俺一人と美少女4人ですからね。こんな俺達以外にも類似としたものがあればお会いしたいぐらい。ラノベで成人の主人公にも
そんなレアなケースはいないだろう。
「やった。お兄ちゃんとデート出来る。えっへへ、比翼だって嬉しいがっているじゃない。
不満そうにしているけど」
「は、はあぁ!?んなことねぇですよ!!花音おねえちゃんじゃないんですから」
指摘され
「あっ!お兄ちゃんとデートですけど、わたし達は妹以上で未満でお嫁さん候補で恋人未満ですから兄妹デートになりますねぇ」
妹以上で未満でお嫁さん候補で恋人未満!?って頭が痛くなる響きだ。
どう解釈したら兄妹デートでしょうか。
「ど、どこを突っ込んだらいいのか」
「いえ、おにいちゃん普通に理解しないとヤバいですよ。
この場で花音おねえちゃんがいたら暴れて、この部屋は壊されていたと思うよ」
「えぇー。比翼それは無いよ・・・・・たぶん」
「あはは、たぶんなんだ」
ここで満面な笑みを絶やさなかった冬雅が苦笑する。
同じパターンの恋愛じゃないその3関係は妹以上で未満のお嫁さん候補で恋人未満・・・頭痛してきた。
実の妹でもなければ義理でもない。だからこそ恋愛感情は妹よりも強い・・・という仮説で妹以上で未満。
次に4人とも俺が大好きだと言うことを伝えている。花音は自らの口ではしていないけど態度で出ているのでカウントします。
強引だけど、それでお嫁さん候補。
俺が告白を断っても心から諦めず感じる前に真奈は捨てようとしたけど変化して前向きになっている。きっと冬雅の影響が大きい。
結果お嫁さん候補で恋人未満。
そして彼女達が誘う、恋のライバルを喜々と誘って。
そんな話が過去と未来にあっただろうか?こんな関係性が他に
あるわけがない。
普通の関係性って恋人や友達以上、恋人未満とか。珍しいのなら遠距離恋愛や偽の恋人など。
「それじゃあ俺は布団を敷いて寝るよ。二人はベッドで」
「はい。そうですねぇ」
「はーい。冬雅おねえちゃん今日は疲れているようなので、わたしはおにいちゃんの布団で寝る」
「ええぇーー!?な、なら・・・・・わたしもお兄ちゃんの布団で・・・寝たいです」
「ま、待ってほしい。それだとベッドの意味とか3人で寝ると狭いよ」
「むしろ、それがいいんだよ
おにいちゃん!!」
「うん。わたしも狭いとお兄ちゃん近くにいられるから」
比翼と冬雅は、凄まじくツッコミ要素たっぷりの理屈で言ってきた。俺は論破や理屈では諦めないと感じ3人でベッド眠ることにした。
普通に二人が心地よさそうに熟睡するが俺は、なかなか眠れず。
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