第140話―年の差には想いまで縛られない―
冬雅に大好きと伝えてから、ずっとあの太陽のように照らす明るい笑みを思い出していた。
夢うつつな気分になり甘い感情ような幸福感。まるでそれは――
「思春期の恋愛って感じだなぁ」
土曜の深夜でリビングの椅子に座り執筆する。冬雅や真奈に秘密にしている例の小説に。この小説は二人がモデルになっている。
我ながら黒歴史がスゴすぎると爆発しそうになる。今日は冬雅のモデルにしたキャラとデートや告白してその先を書いていると
危惧するべき事を発見する。
「告白の先って冬雅に深い傷を負わせるような恋にならないだろうか」
年の差である恋は時間が経つに連れ離れていくような気がする。
「・・・・・」
コーヒーカップを啜り、冬雅のことで真剣に真摯に考えないといけない。
「いつか、この年甲斐もない恋慕も消えるのだろうか」
俺は収入がバイトだけで先を考えると不安定だ。これでは一寸先は闇じゃないか・・・。執筆の休憩がてら求人情報を確認してみよう。
執筆や他の事でしていたらインターホンが鳴り響いた。どうやら朝までパソコン画面から目を離さなかったようだ。精神的に疲労した身体で玄関のドアを開けると彼女はゆっくりと開けて入る。
「お、おはよう大好きなお兄ちゃん。えへへ」
「おはよう冬雅」
彼女は今日も眩しい。恋慕が本当に恋といえるのか分からない。だからもう少し自分に試してみようと思う。
日曜日の天候は雨で真奈がスマホで今日は一日中、勉強すると送ってきた。了解と返事を送信。
冬雅と何して過ごすか。
「冬雅、今日は何をする?」
「うーん、お菓子を食べてときどきコーヒーや紅茶を飲むテレビを観るのんびりしたデートは?」
「これはデートかどうか分からないけど、すごく楽しそうだね」
「ですよね。このひとときが時間と観ているもの共有して体験するのって幸せですよね」
冬雅が興奮するのは分かる。
家でお茶会もどきにテレビを見るのは最大の楽園にも思える。
さて、洋菓子と紅茶をローテーブルがあった机は
クイズ番組の
Q様や東大王を一緒にクイズを観る。問題が分かると、はしゃいで
難しすぎて俺と冬雅は苦笑してレベルの高さに言葉を失い引くこともある。
「無音した音楽演奏で当てろなんて難しいすぎるなぁ」
「ですね。真奈とか答えれそう」
「冗談とかじゃなく本当に答えそうなのが軽く恐い」
興奮した後、夕食を一緒に作りお風呂を後で入ったりと同棲生活みたいと本日で何度目になるかそう思った。上がった後は明るすぎる冬雅と他愛のない話をする。
夜十時に回ると炬燵にうつ伏せでPCで小説を書く。
けど眠っていない睡魔が襲われ
・・・・・・・・・・枕が柔らかい。温かく非常に気持ちがいい。目を開くと
俺の部屋。視界のはしに膝枕が。
「お兄ちゃん起きました?」
後ろにきっと冬雅が愛おしそうに笑っているのだろう。そう思うと胸が高鳴り、時間差で膝枕して寝ていたことに徐々に顔が熱くなってくる。
「ごめん今、離れて――」
「えい!」
頭を上げようとするが冬雅の両手が上げさせないと、しっかり掴んで下げていく。正直、心臓が聞こえそうなほど鼓動が高鳴っているのに俺には刺激が強すぎる。
「お兄ちゃんどうですか、わたしの膝枕は?」
「い、いいと思うよ」
最高なんて言えるわけがなく
端切れのわるい言葉をする。
「えへへ、それじゃあこれは
どうですか?」
冬雅は俺の頭を優しく
「た、大変満足しました」
「喜んでくれて、わたしも満足ですよ。えへへ、よし、よし」
子供じゃないから、やめてほしいのだけど止めてくれないだろう。
俺は冬雅にされるがままにされるのだった。
ようやく解放され時刻を見たら午前1時だ。もう月曜じゃないか。
「仕方ない。冬雅、俺のベッドで寝るか?」
「・・・・・ベッドで」
立ち上がた冬雅は、昔のロボットようにぎこちない遅さになる。
「ああ、もう遅いし。用意するのも時間が勿体ないし、どう?」
「は、はい。・・・わたし
「え?違うけど」
どうしてそうなったか発言したことわ振り返る・・・なるほど俺が原因だ。言葉が足らず誤解はする確率が上がるのか。
「・・・お兄ちゃんなんか絶対に一緒に寝るんだから!!」
そう言うと冬雅は全力で走り2階へと上がっていく音が聞こえる。
捨てゼリフが謎すぎる。
さて、今日はソファーで就寝になるか。電気を消そうとリモコンがある壁に取り付けた場所に向かうと廊下から冬雅が現れた。その姿は上目遣いと涙目で。
「お、お兄ちゃん愛している」
「ありがとう。もう寝るのかい」
「うん、おやすみ。お兄ちゃん」
「ああ、おやすみ冬雅」
「うん。あの・・・お兄ちゃんは
絶対にわたしと付き合って
幸せにするから!」
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