第88話 ナーガ・ロージアの能力
第88話 ナーガ・ロージアの能力
ユウキは、ユキとサハランの前にいた。
【メラルーカ】によって、骸骨騎士を燃やし尽くされたナーガ・ロージアは、それでも余裕な顔をしていた。
ユキとサハランは、ナーガ・ロージアの余裕の理由が分からず警戒していると、目の前に転移の門が現れユウキが出現した。
「ユウキ様!その子なんかヤバいですっ!」
ユキが、ユウキに状況を報告しようとするが、ユウキは左手でそれを制止して軽くうなずく。
ナーガは、フッっと苦笑した後、その姿を変えていく。
バキッ・・・バキゴキッ・・・ゴガゴキッ・・・
骨が折れたり軋んだりする音が不気味に聞こえる。本来、変身能力のあるものが姿を変える際に、少し音がすることがあるが、ナーガのそれはレベルが違った。明らかに、急に変身できるようになった付けが出ているようにも見える。
姿はどんどん大きくなり、周りの車より、周りの街灯より、周りの建物より、さらに大きくなり約20Mの肉食恐竜の姿になる。
『ティラノザウルスかな?でも、あんなにデカかったか?』
ユウキは、なぜかこの恐竜の元の姿を知っていた。だが、異常なサイズに戸惑う。正直ユウキの目の前には、恐竜の爪が自分の体のサイズと同じぐらいであり、明らかの皮膚も刀で傷が付くようなものではなかった。
「ユキっ!サハランを遠くに避難させろ!あと、周囲1キロ以内の住民の逃げ遅れがないかも確認しろっ!」
「ユウキ様は、おひとりで大丈夫ですかっ!?」
ユキは、さすがにこのサイズのものと戦った事は無いため、少し震えた声で聞いてくる。
「ありがとう、ユキ。なんとか耐えてみるよ。」
ユウキは、強がりを見せ、ユキとサハランを下がらせる。
『流石にこのサイズはヤバいな。』
ユウキは、いったん距離をとるが、すぐにナーガからの攻撃が追いつく。
「くっ・・・。」
ユウキの服が、爪で引き裂かれる。体にあたっても、傷はつかないと思うが衝撃は感じる。以前より相手との能力値の違いが分かるようになってきていた。そのため、ユウキには、当たっても怪我はしないだろうとの自信があった。
しかし、攻撃の手が見つからない。破壊竜装備でもいいのだが、これぐらいの敵で現最高装備を使ってもいいのか迷う。今後、魔王などと戦う時のことを考えると、他の選択肢も準備したい。そう思いながら、攻撃をよけていると
「「ユウキ様~!!おまたせしました~!!」」
住民の安全確認と、Sクラスメンバーに接近禁止命令を出し終えた、ユキとフユがユウキのもとに揃う。
「「私たちをお使いくださいませっ!!」」
そう言うと、ユキとフユの体が、黒い光に包まれる。
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