第39話 家庭教師 桜・舞姫(2日目)
第39話 家庭教師 桜・舞姫(2日目)
基礎体力づくりで、初めは普通に走ったりしていたが(柔軟体操は一人で行った)2日目に入り、「ついてこれるかな?」と言いながら森の中の木々の上を、飛び移りながら移動する舞姫先生の後ろをついて行っていた。
あまり、初めから力を出しすぎてはいけないということはこれまでの家庭教師の方々の反応でわかったため、後ろからついていくことに徹していた…が…。
「はぁはぁ……ゲホゲホッ…。」
「全力で移動したのに、ユウキくん…
なんで息も切らしてないの…ょ…。」
舞姫先生は、森を一回りしたところで、木にもたれかかりながらゼェゼェと息を切らしながら恨めしそうに僕に話しかけてきた。
「あっとぉ…
き、木登りは昔から得意なので…。」
うまい言い訳ができずに、苦しそうな舞姫先生の背中をさすっていた。少し落ち着いてきたので、舞姫先生の手を引いて起こしてあげる…と…。
「あっ…。」
と言いながら、
舞姫先生は、引いた強さよりも勢いよく立ち上がり僕の胸の中に顔を埋めるような形になってしまった。
「先生っ…ごめんなさい。引く力が強すぎましたね…」
僕は、このままではまずいと思い引き離そうとするが、
舞姫先生は、僕の腰にしっかりとしがみつくような格好になって動かない。
話しかけると、上目遣いになりあるあるとした綺麗な瞳で頬を紅潮させながら見つめてくる。
『この体勢はやばい…。』
舞姫先生は、近くで見ると、以前森であった時より、色んなところが成長して女性らしい曲線美が色っぽい。忍び装束も、更にふくよかになった胸が強調されており、着替える前はズボンタイプだったが同じものがなかったのか、網タイツのようなものを履いているため感触がヤバイ…。
「離れて、落ち着くまで休んでいてください。」
魔法の効果が強くなっているかは明らかであり、このままでは授業にならないため仕方なく命令する。
「は…い…」
舞姫先生は、とても残念そうな表情になったが命令通りに、また、木の下に座り休んでいる。
『んー。隷属魔法は、安易に使用するんじゃなかった…。』
まだ、女性経験未熟な僕はこの魔法の素晴らしさよりも、勉強が進まないことに悩んでいた。
しばらくぼーっとしていた舞姫先生が覚醒した後は、一緒に屋敷に帰り座学をすることになった。
【隷属魔法】は、使用しないと強く思えば弱まるようであり、帰宅後はスムーズに授業が始まった。
舞姫先生の授業は、日本の昔の話のようで懐かしさもあり楽しく聞くことができた。
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