後の世のつけでするなり薬喰ひ

【読み】

 のちのよのつけでするなりくすりぐひ


【季語】

 薬喰ひ(三冬)


【語釈】

 薬喰ひ――「冬、保温・保健のために、鹿や猪いのししなどの肉を食べること」(大辞林 第三版)。


【大意】

 来世にツケをまわして薬喰いをするのであった。


【附記】

 かつて鳥獣を殺してその肉を喰うことを良しとしなかったと聞く。

「後の世」「来世」「未来世」等同類の語がいくつかある。今回は人の作品中に使用例のある語を選んだ。


【例句】

 客僧の狸寝入りやくすり喰ひ 蕪村


 傾城けいせいは後の世かけて花見かな 蕪村

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