はげ山もひとつにねむる気色かな

【読み】

 はげやまもひとつにねむるけしきかな


【季語】

 山ねむる(三冬)


【大意】

 はげ山も(そうでない山と)いっしょにねむっているようすである。


【附記】

 わたしの住む土地の山はまだねむる気配がない。


【例句】

 帰り来て山と眠るやもとの塚 丈草じょうそう

 君が世や風治りて山ねむる 一茶

 石段に杉の実落ちて山眠る 村上鬼城


 鵜の糞の白き梢や冬の山 惟然いぜん

 あたたかき雨にや成らん冬の山 召波しょうは

 かくれなく重なり合ふや冬の山 蝶夢ちょうむ

 冬の山神社に遠き鳥居哉 尾崎放哉


 かさなるや雪のある山只の山 凡兆ぼんちょう


 蒲団きて寝たる姿や東山 嵐雪らんせつ


 日がへりの兀山はげやまこゆるあつさかな 蕪村


 生きながら一つに氷る海鼠なまこかな 芭蕉

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