付録⑥ 話は全部聞かせてもらった、な、何だってーっ?!

 啓典の民について語ろうとして、ちょいとばかり脱線してしまいまして。何がどうっていうならそれは、サムシングエルスが、え、俺の存在自体がですか、ははは、まあそんな感じで。昨今の情勢を鑑みますとね、僕が歴史学者でも社会学者でも人文学者でもないってのにあんましテキトー書くのも悪いかなって


 エンタメなんで。その範疇で書くとしたらもうちょっとやわらかいほうがいいかなあって思ったんですよ。こうです、って書き方はちょっとね、観たわけじゃないんで。違いますって怒られが発生しても困るじゃないですか。なのでエクスキューズしてこれがラノベだと再確認してから書き始めたいと思うんです


 ディアスポラ。離散。これはどういうことかといいますと、集合の反対です。この星の物質ってこの星に集合してるし、ごく軽い大気とかは惑星の公転軌道上とかにこぼしてると思うんですがしいていえばそれは離散かな、いや散逸、離散はせいぜい木星軌道の小惑星のベルト地帯かもしれませんねえ。非惑星で


 そういう人たちがいまして。集合していない。離散している。世界のそこかしこに。悠久の時が流れて、悲喜こもごもの思いが去来して、人は何度でもその命を不死鳥のように蘇らせるじゃないですか。集合してる人たちも離散してる人たちも、同じように過去から今を経て未来へと繋がるサムシングがあります


 この世界はもともと非常に広かったんですよ。めっちゃ昔にダビデっていう偉大な王がいて、ソロモンっていう偉大な王がいて、イエスっていう偉大な王がいて、神殿がありましてね。数多の物語が編まれて、アフリカからも王族が挨拶に来て。めっちゃ遠いんですよメソポタミア地方とアフリカってその当時は


 んでローマにもシーザーっていう偉大な王がいて。ダビデやソロモンやイエスが啓典の民なら、ローマのシーザー(カサエルの英語読み)はまた別の王でしてね、必ずしも仲はよくないです。僕がもしシーザーならエルサレムとは仲よくしたかもしれませんが。シーザーは強いけど賢くなかったのかもしれません


 啓典の民にまつわる悲喜こもごもを描いた超有名な映画に「ベン・ハー」がありますよね。観まして、今これを書いてるんですよ。大まかにダビデ、ソロモン、イエスって人たちがいて、それに対してローマのシーザーって人たちがいて、ヒューマンがビーイングするんですけど端的にシーザーの失政なのかなと


 映画を客観的に観てそう感じました。ローマのシーザーは権威主義的な征服者で、これも主観的でしかないけどヒッタイトっていう人たちに近いかな。製鉄がすごい、うむ、っていう。ソルジャーですね。一方で啓典の民は頭がよくて学者ですよ。メソポタミア地方は信仰に篤い土地柄だったんですね遥か昔から


 武力では戦士たるローマがとりあえず勝つんですが、啓典の民のほうが自らの宗教を高度に打ち立てられるほどに頭がいいので、この征服は非常に大きな禍根を将来に残すことになります。まあ戦士と魔法使いみたいなものです大まかにいえば。エジプト。これはナイル川で左下ですがそういう人たちもいました


 メソポタミア文明はチグリス川とユーフラテス川の流域に、エジプトは大きく左下のナイル川の流域にありました。アフリカはもっと左下ですね。メソポタミア文明の主たる都こそがエルサレムなんですよ。古代イスラエルといわれます。啓典の民はもっと前にエジプトから移動してきたらしい。出エジプトです


 エジプトは出エジプトのころを考えれば「前14世紀末から前13世紀の新王国第19王朝のころ」、つまり古代エジプトが一番栄えていた初期を過ぎ真ん中を過ぎ新王国っていう三分の二くらいのところですね。パレスチナからエジプトに来てエジプトから出て古代イスラエルに移動したって話ですよね経緯は


 エジプトに来る前のパレスチナからって話もまた長い歴史なんですが、ずーっと辿ると火山の神を崇めてるような原初的な人たちの記述が出てきたんでそこが初期でしょう。啓典の民という人たちが生まれて、パレスチナからエジプトに来てエジプトから古代イスラエルに来てローマともかなり長いこと戦争して


 その後、おおよそ世界中に離散します。これがそのディアスポラですね。ローマの失政と申したことです。仲よくしておけば離散しなかったのに。結果啓典の民としてはエルサレムを失うことになります。失ったものはいつか取り戻そう、それまで世界中に散らばって暮らしながらってことですよね長いことです


 彼らがなぜそうまでも一箇所に定住できないのか。これはひとえに頭が非常によく自らの神や宗教を高度に強固に打ち立てられるがゆえに、当時としては文明が強く、強いものは警戒されるからでしょう。悪いわけじゃないんですよむしろ正しいともいえますが、歴史としてはここで離散し今に至るわけですよね


 離散した結果、世界中でいろいろな文明と織り混ざって暮らしながら、啓典の民の国家や、都としてのエルサレムを取り戻すためにやっていくことになります。ここでも彼らは強いので近代に至るまでいろいろと迫害を受けることも多かったわけです。しかしやはり頭がいいので世界に確固たる影響力を持ちます


 ぱっと観ではローマのシーザーが勝ったように思えるじゃないですか。出エジプトより遥か前に何個もピラミッド建ててたエジプトが強いと思うじゃないですか。しかし現実には、ダビデの栄光を、ソロモンの叡智を、イエスの慈悲を、現代に受け継ぐ啓典の民の力のほうがかなり強いと僕は個人的に感じてます


 しいていえば啓典の民の側も頭がよくて今でいえば意識が高かったんだと思いますよ。エジプトやローマと上手くやれるようなやわらかい宰相がいれば、そう、ザヴァツキ・クリストファー・オブイェークトがいればよかった。僕がいたら解決しました。今さらだと思いますか。またまた。未来はこれからですぜ


 終わりかな。大まかな話です。何がどうなったのかの事実メインで書きました。どう感じるかは人それぞれじゃないですか。ソロモンが好きだし、イエスも好きだし、二人の思いの力を左右それぞれの二刀短剣に込めて、神様の戦士としてやっていきますよ。それがこのティアシーです。海は今もここにあります

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