ある日ゴミ屋敷の住人が死んだ。

作者 奥森 ゆうや

55

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★★★ Excellent!!!

一応は主役と見られるゴミ屋敷の女主人が第一話でいきなり死にます。
ゴミ屋敷を巡って環境課の役人、警察、ヤクザ、動画配信者がうごめきます。
なぜ、この女主人は屋敷をゴミだらけに?
なぜ、この女主人は死んだ?
読み進むにつれ、その理由が判明します。
ミステリーのようであり、人情噺のようであり。
特に、花村悦子には感情移入してしまいました。
かなり、心にズンとくるので覚悟して読むことをオススメします。

★★★ Excellent!!!

ゴミ屋敷の女主人、花村悦子の切なくも愛おしい生涯を辿る物語です。

幸せを求めているのに不幸を引き寄せ、愛を求めているのに裏切りに合う。時に賢く時に愚かな彼女。そんな悦子が眩しく見えるのは誰よりも人間くさいからなのかもしれません。

彼女と彼女を取り巻く世間、そんな全てを見つめ、考えさせられる物語です。




★★★ Excellent!!!

ゴミ屋敷の住人であった悦子さんの死。この方の普通とはかけ離れている一生を追っていくことで、ゴミ屋敷に成り果てたその理由が明かされていきます。

ゴミ屋敷と聞くと負のイメージがまとわりつきますが、悦子さんという存在もその期待は裏切ってはいないと思います。ですが、そこは誰もが同じ人間であり、悪い部分もあれば良い部分もある、むしろ誰よりもピュアで生き続けた人間味ある彼女のことが、大好きになりました。

一人の人間の一生といえば、それはもちろん辛いこともたくさんあるはず。
人を信じて、裏切られ、それでも誰かを愛し愛される、孤独の中にも小さな幸せを見つけた彼女の一生を、包み隠さず描かれています。
彼女が死を遂げるその時までを見守りたく、読む手が止められませんでした。
読み手の心を強く打ってくる、とても奥深い作品です。

★★★ Excellent!!!

とっても濃密な人生を読ませていただきました。
花村悦子さんの過去と現在が、ゴミ屋敷を片付けながらだんだんとリンクしていきます。
華やかさもあり素敵な女性なのにどうしてゴミ屋敷の住人となってしまったのか、読み進めるごとに明らかにされます。
ああぁぁそれはダメ悦子さぁん!やめて、マジで!自分がこの場にいれば!と何度かひっくり返ってしまいました。
人生いろいろだし振り回されるけど、花村悦子さんは最後までとっても素敵な女性だと私は思いました。
面白かったです!おすすめ!

★★★ Excellent!!!

 主人公はゴミ屋敷を片付けることになった三十路の男。ゴミは層をなし、崖となり、行く手を阻む。しかしその層は、まさしくゴミ屋敷の主の人生そのものだった。そして謎の指輪2つが、猫砂を敷き詰めたタンスから出てきた。さらに主人公を驚かせたのは、あれだけのゴミに埋もれながら、寝室だけはきれいな状態で残されていたことだった。一見、不可解なゴミ屋敷。
 しかし、そこはかつて一人の美しく明るく、誰からも好かれる女性の家だった。女性はキャバクラで働いていたが、ある事件を契機に転落していく。そして「神の声」に導かれるように、ゴミを集めだす。そのゴミの中の玩具を近所の子供に与えていた。女性は、野良猫に餌をやり、一人の男の子を救い、そして死を迎えた。
 それから数年。ゴミ屋敷はなくなり、土地が売却された。
 主人公が体験するゴミ屋敷の状態と、生前のゴミ屋敷主人の人生が交差するように紡がれる人間ドラマが、ここにある。
 果たして、彼女の身に降りかかった事件とは?
 2つの指輪の意味とは?
 彼女とその屋敷の織り成す人間模様に、心打たれる。

 是非、ご一読ください。

★★★ Excellent!!!

読了後のレビューとなります。

多くの方々が遠ざけ、嫌悪感を感じるゴミ屋敷。物語はゴミ屋敷に住んでいた老女の死から始まるのですが、現在の時の流れの中語られる老女の日々は、数々の波乱と社会が秘める憂いを克明に描いていると思います。
ミステリー要素も混じる展開の中、現実社会が秘める問題に思いを馳せる一方で、老女が孤独の中に秘めていた優しさと強さを感じることができると思います。


是非、ご一読ください。

★★★ Excellent!!!

ある日河川敷で見つかった老女の遺体。
彼女の名前は花村悦子。昔はホステスとして働いていたこともあり、ヤクザと繋がりがあったとも言われる、ごみ屋敷の主です。

癖のある人物だったため、その死には色んな憶測が飛び交いますが、果たしてその真相は……
徐々に明らかになっていく、悦子さんの過去。辛い事、苦しい事に溢れた彼女の人生ですが、それでも懸命に生きていました。

花村悦子さんの、激動の人生録。
非常に深みのある内容で、世の中の理不尽さを突きつけられ、それでも読む手は止められない。そんな作品です。

★★★ Excellent!!!

まずはタイトルそのままに、ゴミ屋敷に住む一人の年配の女性が亡くなったところから物語は始まります。
市役所職員がゴミ回収をしていく模様と平行して、亡くなった彼女がどんな人生を歩んできたかが書かれます。

ゴミ屋敷と聞くと、周辺の方々への迷惑やトラブルを連想する方も多いでしょう。もちろん彼女にも、そんな一面はありました。ですがそこに至るまでには、さまざまな人との繋がりが、あるいはその繋がりを断ち切る出来事がありました。

優しい事ばかりではない、どちらかと言えば、辛いことや人には言えない事の方が多かった人生だったのかもしれません。なら、彼女の一生は救いのないものだったのでしょうか?
その答えは、読んだ人それぞれが考える事なのかもしれません。

★★★ Excellent!!!

悦子さんの家がどうしてゴミ屋敷になってしまったのか、とても丁寧な描写で描かれております。

人を信じては裏切られてきた悦子さん。それでも、人を信じ、やさしくできた。悦子さんの生き様から学ぶことは、とても多いと思います。

人に優しくできない時、人を信じられない時などに、ぜひ読んでみてください。

★★★ Excellent!!!

ゴミ屋敷の住人が亡くなるところから始まり、読者は彼女の家のゴミを片付けながら、その人生を追っていくことになります。
優しく、自由気ままで美しいヒロインが運命に翻弄されてゆく姿は微笑ましかったり、痛々しかったり。ちょっとヘビーな部分もありますが、作者の描写が軽快なので、見ていられないほどではありません。
ホリー・ゴライトリーを連想させる彼女には幸せになってほしいのですが、、、

ここから完読後の感想。
素晴らしかったです。ラストは感動的ですが、にもかかわらず作者はべたべたと甘ったるいお涙頂戴の演出はしていない。クールで客観的です。
いいなあ、これ。

★★★ Excellent!!!

ゴミ屋敷、と聞いたら、あなたは何を連想するでしょうか。
迷惑な人?それとも……

うん、確かに迷惑だよね。でも……。

何故なのか?
どうして、そんなことをするのか。

そこには、胸を抉られるような人生があるかも知れない。

この物語の主人公がまさにそうだから。


彼女は本当に良い人。
だからどうして、こんな良い人がこんな目に合うの?と。

読むにつけ、世の無情を嘆かずにはいられない。でもきっと、世の中はこんなもの、なんだろう。


と書くと、救いのない物語に見えるかもしれない。でも、一度読んでほしい。
そうしたら。

きっと何かが見えてくる。そんな物語です。

★★★ Excellent!!!

河川敷で死んだ一人の老女。
元人気のホステスで、立派な屋敷をゴミ屋敷に変えていた彼女の、秘められた過去とは……?

まだ連載中の作品ですが、いったいこれからどうなるのかと、ハラハラと見守ってしまいます。

ゴミ屋敷のゴミを強制撤去していく中、日記やダイヤの指輪など、次々と見つかる気になる品々。
そして、回想を挟みつつ徐々に描かれていく老女・悦子の過去が、読者を掴んで放しません。

★★★ Excellent!!!

社会問題に真摯に向き合った珠玉の作品です。
……と書くと、お堅く感じるかもしれませんが、まずはお手に取ってみてください。
たちまち人情味あふれる人物像が浮かび上がってくるのではないかと思います。

この作品を拝読して、人生って何なのだろう? と、しみじみ考えさせられました。

文章が丁寧で、登場人物に対してもとても誠実なので、内容が心にすっと抵抗なく染みこんできます。
まだ連載中で、なにやらミステリーの様相も。
私自身も続きを楽しみにしています。
この梅雨時に、部屋でお読みになる小説のひとつに、こちらの作品も加えていただけたら幸いです。

★★★ Excellent!!!

ゴミ屋敷の住人が死にました。
彼女は沢山のゴミと一緒に沢山の遺産も遺したのです。意外にも借金はありません。
ゴミ屋敷の住人なのに?どうして?

遺産と聞いて何をイメージしますか?
お金?
不動産?
一般的にはそうだし、それらは遺すと喜ばれるけれど、果たしてこの物語ではどうなのか。

それ以外に彼女が遺したものとは?
人にはそれぞれ歴史があり、どのように生き、何を遺すのか。
その価値観と生様が問われる作品だと思います。

星3つ付けられた!
長編が読めて嬉しい!