42.続くスバルの裁判

続いて行われたのはスバルの裁判である。本来ならスバルの新米冒険者を裁くのに、「テリュカ王立最高裁判所」が動く事はないのだが、グラニフの事件に関わったのもあるが、もう一つ特例があった。


「さて、新米冒険者の小僧よ。本来ならお前さんの罪を裁くのに「テリュカ王立最高裁判所」で裁く事はないのだが……実は珍しくBランク冒険者権限を使ってダンクの奴がワシに申し立てをしおってな……」


エイーダは軽く溜息をつき、スバルの被告席の右側の席にドッシリと構えて座るダンクを見た。


「すまんな。小さな裁判所では勝手に裁いて流されそうだったからな」


「まぁ、別に構わんが……しかし……まぁ……要求してきた内容がお前さんらしいの……」


エイーダは軽く溜息をつき、ダンクに視線だけで話すように促すと、ダンクはそれを察して立ち上がり


「この男の判決は、この俺のパーティーメンバーであるコタロー・サリー・エリナの3人に決めさせてやってほしい」


『えっ!!?』


そんな事を聞かされてなかったのか、3人は驚いて目を見開いたが、騎士に促されダンクのいる場所まで連れて行かれる。


「この男は元を正せばお前達の仲間だった訳だからな。この男の処遇はお前達が決めるのが筋ではないかと思ってな。まぁ、本来なら被害にあった者がと思うんだが、その本人がもう十分裁いたと言ってるしな……」


ダンクは軽く溜息をついてサヤを見る。そのサヤは若干飽きたのか、娘達と今晩の夕飯を何にするか話し合っている。


「だから、お前達が決めろ」


「いや……突然決めろって言われても……」


「別に難しく考える必要はない。許さないと思うんだったら、エイーダ陛下にはそれ相応の罰と、お前達に二度と顔を合わせる事を禁じて欲しいと言ってある。だから、お前達がこの男を許せるか?許さないか?その二択だ」


ダンクは淡々とそう述べた。コタローはまずはエリナの方を振り向く。


「エリナは……やっぱりスバルの事許せない?」


「当然だよ。私はスバルに暴力を振るわれた。傷はもう無くなっていても、あの時の恐怖は今でも覚えてるし、正直こうして面と向かって顔を合わせるのだって嫌だ。だから……絶対に許せるはずないよ……」


エリナの意見は許さない一択だった。まぁ、エリナがあった被害を考えたらこの意見が出るのも当然だろう。次に、コタローはサリーの方を振り向く。


「サリーはどう?」


「私もエリナちゃんと同じ意見です。私達の時の事は仕方ないにしても、エリナちゃんへの暴力は理不尽過ぎます。同じ女として絶対に許せるはずがありません」


サリーもやはりエリナと同じ意見だ。同じ女としてやはり許せない部分は一緒のようだ。


「ねぇ……スバル……君の本音を聞かせて。君は今後どうしたんだい?」


そして、今度はコタローは真剣な表情でスバルの顔見てそう言った。

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