26. There were no names and no feelings about her
【青暦二四四二年 三月二九日】
白明学園の学生寮への引っ越し。というのは建前。本当は今回の潜入工作が私に可能であるかという試験のようなものだった。父役と母役を連れ、引っ越しを行い、寮母さんに挨拶を行い、隣の住人に挨拶をする。慣れだと言われていたが、戦闘とは違う種類の疲労を感じた。かろうじて試験は合格だという結果だったが、これからやっていけるのかという疑問が残る。
感情のない私が、感情を持っているふりをする。無理難題を押し付けられたものだと思った。その為に、一般常識を学ぶ他にも、ゼロスリーに頼んで他人の人格をトレースする訓練に付き合って貰ったのだ。コストに見合う働きをしなければ、私は処分されるだろう。やり遂げなければならない。
私は、今日から葛森ゆうりだ。
【青暦二四四二年 三月三〇日】
基本的に自習をしている。中学校までの学習内容の復習、それに仮想的な人格の形成。他にもやることは沢山ある。この社会におけるルールやモラルなど、網羅するのは不可能である。現場で覚えるものも多いだろう。ただ、ヒトの感情というものは、私が持ち合わせていないこともあり、やはり理解に苦しむ。ヒトは何故相手により態度を変えるのか。変えないと何故印象が悪くなるのか。何故印象が悪くなるといけないのか。何故笑顔が好印象なのか。自然な笑顔とは。依然、全く理解が出来ない。ゼロフォーやゼロスリーに聞いても、言語化可能な答えは出なかった。
今日は食料の買い出しに初めて挑戦したが、働いている人の対応が機械的でありながら、その人達が始終笑顔だったことが、妙に頭に残っている。あれが目上に対する対応なのだろう。笑顔というのは、本当に大事らしい。私も鏡を見ながら練習をしているが、本当に出来ているのか私には分からない。私に感情があればもっと容易なのかもしれないが、無いもの強請りをしても仕方ないとゼロフォーも言っていた。
そういえば実験体だった頃、ゼロフォーに〇〇二三という実験体番号を伝えると不吉だと言われたが、何だったのだろうか。難しい。
【青暦二四四二年 四月八日】
入学式。監視対象との初めての顔合わせの日。クラスで発見された監視対象のレッダーを、いずれ有効利用できるようにする為に関係を持ち、有事には始末する。それが私に課せられた任務だ。
私は、多様な生徒達の存在に疑問を持った。皆、それぞれの形で残念がり、笑い、嘲り、憤っている。何より、殆どの生徒が進んで話し合っている。お喋りというらしいが、私は進んでその行動を起こせなかった。
そのような中で、数分の間ではあったが、私に話しかけてきた生徒が一人だけいた。咄嗟のことに、私はゼロツーの人格を模倣していた。多少欠点があった方が可愛がられるという話を何処かで読んだことがあり、私が見てきた同性の人間の中で、彼女が一番穏和な人間な気がしたからだ。当然、価値観をこの社会の生徒達に合わせて調整しなければならないのだが。話しかけてきた相手は派手な格好の生徒で、私ができる限りの笑顔で対応していると「敬語じゃなくていい」と指摘された。相手は笑っていたが、何がおかしいのか分からなかったので笑顔でやり過ごした。そういった意味では笑顔というのは便利なのだが、彼女らの常識というものは本当に複雑だ。
【青暦二四四二年 四月一六日】
健康診断の血液検査により、レッダーの存在が確認できた。私のクラスにはレッダーが四人在籍しているようだ。一人は例の妙に派手な生徒、一人はあまり目立たない生徒、一人はとても偉そうな生徒、そして、一人は全く笑わない生徒。他のクラスには関与する必要はないということだったので、この四人に可能な限りのアプローチをしていくことになる。電話でそんな話をゼロスリーにすると、ゲームでもしているのかと笑われた。
確かに、ゲームなのかもしれない。私には赤い饗獣という居場所がある。今はそれを脇に置いて、この社会の学生として四人と関係を持つ。効率良く、関係を築く。ゲームというものをやったことはないが、そんなものらしいという知識はある。
明日から、積極的に動くべきだろう。私の居場所を賭けて。
【青暦二四四二年 四月二九日】
なかなか疲れる一日だった。少しだけ監視対象の霧山美里と話した。そこまでは良かった。一人で歩いている時に、知らない上級生二人に敵意剝き出しで迫られてしまった。最初は他の生徒について聞かれただけだったのだが、私の態度がなってないと次第に怒り始めたのだ。このような事態に慣れていないので、どうしたものかと考えていると、更に怒りが激しくなり始める。いっそ消してしまおうかと考えながら周囲を確認すると、監視対象の生徒である鬼ヶ島刹華がとおりすがり、こちらを見ていた。彼女はこちらに向かって歩み寄り、上級生二人を追い払うと、何も言わずにそのまま帰ってしまった。
鬼ヶ島刹華の行動は理解に苦しむ。私には、わざわざ彼女が面倒事に関わる必要は無かったように思う。しかし、これで鬼ヶ島刹華に関わる機会を得られたのかもしれない。
【青暦二四四二年 五月三日】
鬼ヶ島刹華が分からない。何度か話しかけてはいるが、全く相手にされない。
他の三生徒の内、二人とはなんとか関係を持っている。現状では、残りの一人を完全に諦めてしまった節はあるが、ならば鬼ヶ島刹華まで諦める訳にはいかないだろう。関係を持てていない二人に共通するのは、他人との間に壁を作ってしまうタイプに当て嵌まるということだ。事前に身につけた知識により、そこまでは分析できるのだが、先日私を助けたことに全く説明がつかない。彼女との関係を持つ事は、私の今までの人生の何よりも苦戦しそうだ。
【青暦二四四二年 五月十五日】
これまでも何度か話しかけてはいるが、鬼ヶ島刹華は殆ど答えない。返ってくるのは、私を追い払うような言葉だけ。それどころか、日に日に弱っているようにも見える。何が原因が存在するとなれば、それが解答になるのかもしれない。
【青暦二四四二年 五月二〇日】
鬼ヶ島刹華の休憩場所が分かった。姿が見えない時は、屋上で昼寝をしているらしい。私に出て行くように促したが、その言葉には上級生を追い払った時の覇気が無かった。その答えも、空腹という単純なものだった。霧山美里から貰ったチョコレートを、多少無理矢理に渡した。拒む理由が全く分からなかったが、最後は渋々受け取り、ありがとうと言われた。
前進したと思うものの、これとは別に後退したこともある。栄花リオンにとって、どうやら私が鬼ヶ島刹華に近づくことが気に食わないらしい。私に暴言を吐いている様子だったが、私の目的は何らかの関係を持つことなので、そんな形でも構わないのだろう。問題はない。
【青暦二四四二年 九月一八日】
栄花リオンから、遂にグズという渾名がつけられた。最初は意味が分からなかったが、どうやらはっきりしないのろまといった意味らしい。不名誉なのかもしれないが、板についてきた葛森ゆうりという人格は、わたしにとってもそのように感じる。もっとまともな人格を選ぶべきだったと反省している。
鬼ヶ島刹華は相変わらず無口だが、五月時点と比較すれば、かなり話をしてくれるようになったと思う。鬼ヶ島刹華はかなり貧しいらしく、時々私が昼食を分けているのだが、彼女はお礼といただきますの挨拶を欠かさない。その時も無愛想なままではあるのだが、少しだけ表情が緩んでいるようにも見える。もしかすると、彼女はお人好しというものなのかもしれない。
他愛もない話の中で、彼女の成績の話になったりもするが、なかなか勉強をしようとはしない。彼女は何の為にここにいるのかと、私の事のように考えてしまう。
【青暦二四四二年 一一月二五日】
最近、ゼロスリーに定期連絡をしていると、妙な感覚を覚えるようになった。痛みに近い何かを感じる。負傷した時とも、殴打された時とも違う。強いて言うなら、体調不良時の内臓機関の痛みに近いのだが、暫くすると治まる。ゼロスリーにそれを話すと、ストレスが原因ではないかと言われた。鬼ヶ島刹華や霧山美里との関係は良好で、栄花リオンや
先程は良好であると書いたが、問題がない訳ではない。鬼ヶ島刹華に学習意欲が無いのだ。そして、ほんの少しづつ弱っているようにも見える。時々昼食を分けているにも関わらずだ。そのことを考える度に、私の身体に例の苦痛が現れる。
ストレスが原因であると仮定して、何故私が彼女のことでストレスを感じるのだろう。そう考えたところで、一つの仮説が思いつく。
私、ゼロファイブは、葛森ゆうりという人格に侵されている。偽物の葛森ゆうりは、鬼ヶ島刹華の事を本当に心配している。作り物の葛森ゆうりは、作り手である私のことを快く思っていない。
【青暦二四四三年 五月五日】
二学年になってから一ヶ月。相変わらずの生活に、一つの変化があった。他校の生徒が白明学園に転校してきたのだ。転校生烏丸羽月は、あの鬼ヶ島刹華と同じ部屋で暮らすことになり、急速に関係を構築している。何があったのかは分からないが、今日の昼休みにはくだらない事で口喧嘩をしていた。転校してまだ二日目だというのに。その後は私を入れて、何事もなく昼食を食べていた。以前から関係を持っていたのだろうか。変な感覚になる。分からない。
分からないといえば、その時の私の発言が分からない。完全に無意識に、鬼ヶ島刹華の肩を持つようなことを口にしていた。何なのか、全く分からない。自分の事が分からない。
【青暦二四四三年 五月六日】
鬼ヶ島刹華が、真面目に勉強する事を決めたらしい。それも、烏丸羽月とのやり取りによって。しかも、そのことを受けて、葛森ゆうりは赤飯を作ったのだ。私が思考を挟む間もなく買い出しに赴き、赤飯を作っている途中まで、全く違和感を感じなかった。その瞬間に、私は訳の分からないものに襲われた。例の苦痛を何倍にも濃縮したような何かに、私は身体を蝕まれた。共用キッチンから自室に駆け込み、薬を飲むまで、私は明らかに平静を保てていなかった。あの姿を誰にも見られずに済み、本当に良かったと思っている。あとは、調理中の赤飯をひっくり返さずに済んだことも。
私は、明らかにおかしくなっている。自分の中に、得体の知れない何かを抱えている。私は、どうなってしまうのだろう。
「いい加減……無理するのをやめたら如何です? 呼吸が乱れてますわよ」
リオンは多少の傷を負いながらも、ゼロファイブの凶行を食い止め続けている。鉤爪を半分程の長さにまで圧し折られたゼロファイブ。機械のような表情を、傾きかけた日が照らしている。
「……相手の心配をする余裕が、貴方にあるのですか?」
「勿論」
ゼロファイブは欠けた鉤爪でリオンに迫るが、リオンはその突撃を華麗に躱す。そして、頭部側面へ加減のない拳を、カウンター気味に返す。
「もう、貴方の動きは見切ってしまいましたの。コンディションも急激に悪くなっているようですし。級友としての最後の警告ですわ。諦めて投降なさい」
実力差が圧倒的だった、ということではない。ゼロファイブは、少しづつ正気を失いつつある。その時のリオンに原因は分からなかったが、ゼロファイブの中で何かがぐらついていると、確かに感じていた。そのサインとして現れている手の震えに、リオンは気づいていた。
ゼロファイブの限界は、確実に近づいている。
「……級友。私を、友達だと言うんですか。貴方が」
拳が直撃し、転倒したにも関わらず、ゼロファイブは起き上がる。そうプログラムでもされているかのように。
「友達と言われると難しいところですけれど、クラスメイトではあるでしょう? その位の配慮が出来ない程、
ゼロファイブは、それでも構える。諦める気のない彼女に、リオンは深い溜息をついた。
「……栄花、もういい」
その掠れる声は、リオンの後方から聞こえてきた。鬼ヶ島刹華は、自分の血で真っ赤に染まった道着を腰に巻き、力を込めながら立ち上がる。
「あとは、あたしがやる」
到底戦える状態ではないことくらい、誰の目にも明らかだった。
「……何を言っていますの。貴方、死ぬつもりですの?」
リオンには、刹華が立ち上がる意味が分からない。当然、それはゼロファイブにも理解出来ない。
「……鬼ヶ島、刹華。死ぬのが、怖くないのですか」
「……ゆうり。なんで、お前そんなに辛そうなんだよ」
刹華は、リオンの制止を無視し、葛森ゆうりに問を被せた。
ゼロファイブ、葛森ゆうりは、自分が辛そうな顔をしていることに気づいていなかった。しばしの思考を挟み、彼女は答えを導き出す。
「……貴方達が、私の邪魔をするからです」
ゼロファイブは、淡々と答える。
「嘘、ついてんじゃねえよ。お前が、一番優しい奴で……お前の優しさで、お前の優しい笑顔で救われた事もある。それも全部、噓だって言うのかよ……」
刹華は、気持ちを言葉として絞り出す。
「……はい。虚構です」
ゼロファイブは口調こそ崩さなかったが、それ以外の変化が現れていることに、様子を見ていたリオンも気がついていた。
「……じゃあ、今、なんで泣いてんだよ」
ゼロファイブは、自分が涙を流していることに、そこで初めて気が付いた。
「……感情が無いなんて、馬鹿な事言ってんじゃねぇ。人一倍優しく振る舞って、他人の事で馬鹿みたいに泣いて……そんなお前が、感情がない訳ないだろ。気がついてないだけだ。押し殺してるだけだろ……」
息切れする身体で、刹華は深呼吸する。
「……ちゃんと、自分の気持ちと向き合ってやれよ……お前は……多分、悲しいんだよ」
ゼロファイブの中でぐらついていたもの、それを支えているものが、壊れそうになっていた。
「……私には、感情なんてありません」
それでも、ゼロファイブは踏み止まっていた。踏み止まりながら、後退りする。
「私は……自分の場所を、守らなければなりません」
ゼロファイブは震えながら、懐からピルケースを取り出した。
「私は、生きたいから……貴方達を殺さないと、いけないから……」
そのピルケースの中身がまずいものであると直感で理解した二人だったが、止めるには遅すぎた。距離を詰めるのが間に合わない。
「違うよ」
しかし、間に合った者が、一人だけいた。
烏丸羽月は、ゼロファイブの頭上を掠めながら、包帯を巻いた脚で刹華の横に着地した。
「誰かを傷付けて誰かを守るなんて、きっと間違ってるよ。本当は、私達が言えた義理じゃないと思うけど……」
黒い翼を畳みながら諭す羽月の手には、ゼロファイブのピルケースが握られていた。
「でも、私の犯した過ちを誰かに繰り返して欲しくない。それに……生きる道は、自分で決めないといけない。誰かに選ばされる道は、絶対に後悔するよ」
ピルケースを奪い返そうにも、もうゼロファイブには立ちはだかるリオンを倒す力は残されていない。正気も体力も僅かなまま、崩れ落ちそうな脚で立っているのがやっとだった。
刹華は、ふらつきながらゼロファイブへと歩み寄り、後退る彼女の襟元を震える手で掴む。
「ゆうり、答えろよ……お前は、噓なんかついてなかっただろ。お前は、機械みたいな奴なんかじゃねえ。なんで、こんなことになっちまったんだよ……」
ゼロファイブは、静かに、壊れそうになっていた。
『こちらゼロスリー。ゼロツーは霧山美里の保護に失敗し撤退。ゼロファイブ、そっちはどぎゃんね?』
ゼロファイブのイヤーマイクに、ゼロスリーからの通信が入る。ゼロファイブにはそれが酷く耳障りに聞こえ、それをきっかけに、遂に彼女を支えていた糸がぷっつりと切れてしまった。
「……うるさい。うるさいッ!」
突然の怒鳴り声。癇癪を起こす子供のように、ゼロファイブはイヤーマイクを地面に叩きつけた。イヤーマイクは、火薬でも仕込まれていたかのように粉々に弾け飛ぶ。
「……私は、ただ……せっちゃん、たちと……」
支えるものを失ったゼロファイブ、葛森ゆうりは、刹華の腕の中で静かに崩れ落ちた。手首から生えていた折れた鉤爪も、それと共に抜け落ちてしまった。口からは、ドス黒い血が流れ出ている。
「ゆうり……しっかりしろ。おい、目を覚ませよ!」
刹華の声に、ゼロファイブは答えない。自然光に照らされる中で、一同は呆然としていた。
「……あれ? はつきん? 生きてたの?」
裏返りそうな素っ頓狂な声は、キャリーケースを引きずりながら駆け付けた霧山美里のものだった。その声で、一同の目が覚めた。
「なぁんだ! 生きてんじゃん! 死んじゃったと思ってたから、ウチ、セッカにどんな顔してなんて言おうかって……」
「……霧山さん。状況が混沌としちゃうから、悪いけど今はスルーするね」
泣きながら腰を抜かして安心する美里は、取り敢えず放置の運びとなる。
「羽月、ゆうりを病院まで急いで運んでくれ! 商店街のすみっこの、錆島病院ってとこだ!」
刹華の発言に、羽月は驚いた。
「何言ってるの! 刹華、君がどれだけ大怪我してるのか分かってないの? 警察と救急は呼んであるけど、真っ先に病院に行くなら君の方だし、それに……」
「頼む……お願いだ」
それ以上の言葉は、二人に必要なかった。羽月は呆れて溜息をつく。
「……わかった。もし私が葛森さんに殺されたら、毎晩化けて出るから」
「悪い……頼む」
短いやり取りの後、羽月はゼロファイブを、ゆうりを抱えて飛び去った。
「……お人好しですわね。葛森ゆうりは、貴方を殺そうとしたんでしょう?」
リオンは呆れているというよりも、どちらかといえば感心しているように見えた。
「……それでも、友達は庇う」
「友達ですか。それが、いつか後悔の種にならなければいいのですけれど……それはさておき、金山田先輩の介抱をしないといけませんね」
リオンは服が破損したまま倒れている金山田克妃に駆け寄り、肩を揺らす。
「……あのさ、全然状況があんまし飲み込めないんだけど、くずもりんが黒幕だったってこと? あと、それはそれとして金山田を起こしちゃっていいの? 襲われるんじゃね?」
涙で化粧が崩れた美里が、刹華に耳打ちする。
「……大丈夫だろ。あの人も、多分犠牲者だ」
刹華は、血の滲む腹部を押さえながら、校舎に向かって歩き出した。
「おいセッカ! どこ行くんだよ! 怪我人が動いたら駄目だろ! その傷は明らかにヤベエって!」
美里は、キャリーケースを引きずりながら刹華の後を追う。
「大声で叫ぶな……まだ、やることがあんだよ」
「やること? まあ、そんだけ元気なら良いのかもしんないけどさ。無理するなら肩くらい貸すって……いてっ! セッカそこ触んな! マジで痛え! 多分折れてる!」
「……お前こそ安静にしてろ」
この物語は、もう少しだけ続く。誰かの為に。
――青暦二四三九年
タテアナクズリ、最後の個体が実験動物として用いられ絶滅。
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