街中で、熱心に何かを眺めているおばさん(いえいえ、お年をめしたお姉さんですね)がいるとしたら、それはきっとこのエッセイの作者さんだと思います。
日常の何気ない振る舞いを、ほんの少しだけ自分の観点から見直して、ちょっとだけ色を付けなおす。そうすると、ここまで面白いエッセーになるんですね。
結婚して、子供を産んで、さらに仕事までこなして。
男の目線では絶対に見えない、経験出来ないことをして来た女性の赤裸々な思いがドバドバでてて、よきよきです。
世界は、おばちゃんが動かしているのです。
この作品を読んで、私はその考えが正しいのだと思い知らされました。
子供を産んだ事の無い、お姉さん、お兄さん、おっさんよ。
ぜひ、君達はこの作品を読みたまえ、そしておばさん達にひざまずくのだ!
日常を切り取ったエッセイの数々です。
こちらの作家さんの書くエッセイはどれも優しくて、ちょっと自虐な視点で綴られています。
なので、クスリと笑ったり、共感させてもらったり、ためになったり。
日常の中に潜む小さな幸せを見つけるのがとてもお上手で、自虐な視点はサービス精神の表れなのかなって。
以前、有名な作家さんの文章にありました。
「誰が自慢話に、金を払ってまで読もうと思うか!」
読者さんに楽しく読んでもらう、プロの基本のルールがこちらにありました。
それを自然に表現している心温まるエッセイです。
リラックス効果があるかもしれません。ぜひ、お手に取ってみて下さい。