夜道の殺人鬼編

第26話 ホテル

……兵士達を上手く騙せておけ

……よくやった、褒美もでかいぞ

……ちょっとお待ちください!これじゃ言ってた事と違うじゃないですか!

……何言ってるんですか?やってしまった事はもう取り消せないのです。離しなさい。

離せよ───


───-------────----──


「セリスさん、どういう意味だ?俺たちを誘っといて何をやってる」

「……はははっ、これは失礼。あなた達に集まってもらったのは他でもない。あなた達に人質になってもらうためですよ」

すると、警官である彼がセリスに銃を向けた。

「だからそれがどういう意味だって言ってんだ。早く言わないと撃つぞ」

「別に殺されたっていいんですよ?ただ、あなたがこの先困るだけですよ?」

警官は、銃をしまった。そして、セリスから離れ、近くの椅子に座った。


一方その頃、エレンらはその人質事件の報告を受けたばっかだった。

「おい、なんでそれが俺たちに来るんだよ。」

「わかんない…けど、僕達に報告が来たって事は、恐らく……」

「きっと、SCOPの奴らがなんかしたんだろ」

エレンは机から立ち上がり、武装した。

TCUは総勢100人の兵で、そのホテルに向かわせた。さっきの報告の際、エレンが指揮を執るよう言われた。エレンは意味が分からなかったが、エレンは隊長格なので納得した。

本部から30分の所にそのホテルはある。

エレンはその場に着き、そのホテルの様子を見た。

「お願いします」

エレンはそう伝え、照明弾を放った。中の様子は分からなかった。すると、玄関口に二三人ほど立っていた。

「あれって、」

「あぁ、恐らく爆破させないようにしたんだろ。中に入れないように。従業員ごと捕らえてこのホテルの概要を漏らさせないって意図か。ただ、中の奴は誰だ。指揮をとってるのは、一体…」


ホテルの中では、殺伐とした空気が流れていた。セルマンスホテルとは、お金持ち御用達の高級ビジネスホテルだ。政治家などがよく使う有名なホテルだ。警備体制は世界に誇るもののはずだが、そのホテルは襲われてから数分で落ちた。エレンはそれを疑問に思っていた。


「あなた達に集まってもらったのはもうひとつ理由があります。それは、今から約10年前のとある事件の事です。」

「今から10年前……あっ、モンロー虐殺事件か?」

すると、セリスはその警官を指さしながら答えた。

「せーいかーい!さすが警察さん。そう!モンロー虐殺事件について、お前達にはそれを、その真実を知る術が今!ここに!あるんだよ。俺が招待したこの15人の中に、答えを持ってる人、いや、ヒントを持っている人物がいる。その人たちから答えを貰って欲しい」

「自分でやれよ。」

そうだそうだと、合意の声が続いた。段々騒がしくなると、セリスは銃を放った。

場は一気に静かになった。

「自分でやれねーからやってんだろうが。それくらい分かれやボケ」

すると、警官が喋りだした。警官は頭をかきながらめんどくさそうに喋った。

「モンロー虐殺事件ってのは、俺が担当してる事件のひとつだ。俺が調べれたとこまで話すけど、10年前、まだSCOPが出来たばっかの頃、モンローをSCOPが襲いだした。だが、おかしな事にTCUが機能しなかったんだ。ただ、この理由はその前日の日、TCU創立2周年を装って国が行なったパーティにあった。そのパーティーにはTCU全員の兵が酔っ払ったりして倒れ込み、モンローに兵を出せなかった。だがこの事実は国が隠蔽し、決して表に出ることは無かった。これも、お前のせいか、セリス」

「せーいかーい!って言いたいが、ちょっと違う。TCUにはまだ戦える人数は残っていた。その理由が誰にもわからない。」

警官は考え込んだ。

「わかった。ここは俺に任せろ。ここにいるやつ誰かが知ってんだろ。」

「だと思う。」


その場は沈黙していった。まだ誰も知らないはずの謎。ここで解決されるのだろうか…?

エレンらは中にいる人を救う術を探していた。だが、やはり何も見当たらない。あぁだこうだする内に、もう12時になっていた。

兵は帰っていったが、エレンとアランはその場に残っていた。

「中にいるのは大体……30から40くらいの男性だ。」

「……え?なんで見えたの?」

アランは不思議に思った。中の様子はよく見えないはずなのに、エレンはそれを見えた。

ドアは、歪んで中が見える構造であり、それが外側と内側についてるので、普通は見えないはずだった。なのにエレンは、【それ】が見えたのだ。


「わからねぇ、ただ、一瞬ぱっと見えた。それだけだ。」

エレンは意味深な言葉を残し、その場を後にした。アランもエレンと一緒に、ホテルを去った。


─────さん…あさん……お母さん!!

ホテルのリビングに腹を大きく切られた女の死体が横たわっていた。

少女は手を赤く染めながら、その女の腹を押さえていた。

すると、そこにセリスが歩いてきた。

「お嬢さん、どうしたんですか…?」

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