第20話 第1会議

「あ、あの!アレンさんのお兄さんって、セリスなんですか?」

「まぁな、昔からウザイ奴だ。勝つために何でもする。卑怯な方法でもな。」

エレンとアレンは共に今日の会議室に入った。中は広いホールで、螺旋階段を上った所に今日の会議室がある。

エレンとアレンはその階段を上り長い廊下を歩き会場に入った。

中は真ん中の丸い机を囲むように1人1席の机があり、そこで会議が行われる。

真ん中には大統領秘書、セリスが立っていた。

「なんであいつが…」

「簡単な事だ。こっちに流れを持っていかせないための滑り止めだ。政府がこいつを指名したんだろうな。」

1時間経ち、エレン達は椅子にすわり会議が始まった。

セリスの長い挨拶を終え、次々と自己紹介をしていた。

この場をセリスが仕切っていた。

「えー、じゃぁまずは政府側の意見をどうぞ。」

すると、政府側の人が立ち上がり紙を見ながら喋りだした。

「我々一同は、テロ対策基本法の改革を求めません!理由と致しましては、そう、3年前モンロー虐殺事件。TCUが攻め入ったのをきっかけにモンローでは虐殺事件が起きた。おそらくこちらから仕掛けたらまたひとつの村、いや、アメリカ全域が危ないのではないかと判断しました。」

そう言い終えるとその人は座り、セリスはTCUの方へ手を向けた。

「次はTCUの意見どうぞ。」

「我々はまずテロ対策基本法の改革、そしてさらに、政府内部の改革をお願いしたい。」

その言葉に周りはざわつき始めた。この意見はアレンの指示だった。


─回想─

「皆少しこい」

「は、はい!」

そう言うとみんな集まってきた。

そしてアレンが話し始めた。

「奴らは俺たちに反対する。だがその前に奴ら自体を変えたい。プログラムにはない内容だが、こうもちかけると奴らは必ず、慌て始める。内部から変えないとこれらも全て変わらない。」


──今──


「そんなの聞いてないぞ!」

男が立ち上がりアレンを指さして怒り出した。セリスは止めるように指示をし、その男は怒りながらも座った。

「こんな弱腰の政府がいるのならば俺達はまずSCOPとも戦えない。なら全変えて、テロ対策基本法を通す。」

「関係ない話は持ち込まないでください。今はテロ対策基本法についての話し合いの場。政府を変えるための話し合いの場ではないのです。」

アレンはその口を一旦閉じ、エレンが理由について話した。

「理由としては、前回起きた電車毒殺事件。それはSCOPによるものでした。ですが、それは我々が先に動けば何とかなったのではないでしょうか?確かに予測できなかった事件。ですが、我々による襲撃が出来ていれば、敵も倒せたのではないでしょうか。」

「話が繋がらない!それは何もかもそうではないか!過去の事いちいち掘り出すな!」

政府側の男がまた怒り出した。

するとセリスはその男を退場させた。そして話を進めた。

「お互いの意見。聞き入れました。では、私が少し質問を。」

セリスは胸ポケットから紙を取りだし、それを見始めた。

「モンロー虐殺事件。確かにそれは大きな事件でした。心に残る大規模な。ですが、その事件実はTCUが起こしたのではないかと噂になりましたよね?ですがそれをTCUはなんもなかったことにし噂事態断ち切った。それについてどうお考えでしょうか?」

「その件は今関係ありません。」

「ですがそれだと貴人方の信頼が無くなりますが?」

セリスはアレンを見ながら質問した。アレンは立ち上がりそれについて説明した。

「それは我々は一切関係ありません。現に我々はそのテロリストと戦い、大量の死者を出しました。我々にも大損害です。そんな事を態々TCUが起こしません。ただでさえ、人手不足で1人も殺したくない時に。」

「あなたがたは少し勘違いしてるようですが、我々はあなたがたを疑ってるのではありません。最低限あなたがたの信頼を取り戻してあげるための時間を捧げたのです。…ですが、今回で分かりました。」

アレンは必死に何かを考えていた。エレンも何もわかんなかった。今の発言どこにそんな疑われる所があったのか。エレンも考える。


「TCUを無くしたい、つまり、TCUには政府への裏切り者がいるということです。そんなあなたがたを信じれと?裏切り者がいる……あなた達を?」

エレンは一気に背筋が凍った。アレンも言葉を失った。セリスのこの発言によりTCUへの信頼は無くなった。今ここにいる人達にも裏切り者がいるのではないかと。そして真っ先に疑われたのは、

「アレンさん?あなたはさっき政府も改革する、弱腰の政府がいたらSCOPとも戦えない…と。ですがそれは話を上手く持ち込ませる罠。ですが本当は、この事実を隠すためについた嘘なのですね?あなたは政府を思う通りに動かすために政府を操作し証拠隠蔽を図った。もうそうしか考えられませんよ?」

今までの言葉は全て、セリスの思うつぼであった。アレンは強く手を握りしめ、冷や汗をかきセリスを強く睨んだ。

セリスはニヤッと笑い口を軽く拭いていた。

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