第9話 裏切りの名

ミカエル達は、初めての戦争で、緊張していた。グラウスもその中にいて、エレンと言い争いになったことを後悔していた。

(クソ、、、クソ、、、手が震えてやがる、、、楽な戦争?行く前はそんな事誰にも分からないのに、、、いざ行くとなると、震えが止まんねぇ、、、)

グラウスは手を抑えながら、ホワイトハウスまで歩いていた。周りのみんなも、震えていて、涙を堪えてる者も少なくなかった。そんな中、ケリス隊長は立ち止まって、候補生に説得をする。

「なんだ!お前らの根性はその程度か!お前らなんか見なくてもな!声で分かるんだよ!震えてる声、そんな奴はここから出ていけ!辞めてもらってもいい!」

ただでさえ人手が欲しい中、やめろという言葉は、グラウスやミカエル、その他の兵士達はビックリしていた。グラウスは、思い切った。

「あの、人手が欲しい中、どうしてやめろと?」

「俺たちが欲しいのは、強い人だ。弱い奴は戦場では邪魔なだけだ!邪魔な者などはいらん!」


邪魔な者。その言葉は、思った以上に心にくる。そうだ、兵士達は皆邪魔しに来てるんじゃないのだから。兵士達はみんながみんな戦う気にはならなかったが、少なくても、グラウスやミカエルには届いた。


「お前らぁ!泣き言言いに来たわけじゃねぇだろう!さっさと歩けー!」

グラウスはそう兵士に向けて叫び、先頭を歩いていった。ミカエルへグラウスの背中を見て、少し関心していた。

「私たちは死ぬしか脳のない馬鹿でしょ!生きる希望なんてない!思い切って死にに行こう!ここで逃げたら死ぬよりも辛いよ!」

ミカエルはそう叫び兵士たちを活気づけた。

兵士達はそこで歩き始めてホワイトハウスに向かった。




その頃、作戦会議班では、作戦会議が行われていた。敵は全く居ない、手がかりになるような物もない。やはりあれは嘘だったのか?だが、エレンとマギト隊長が言うには、これは間違ってないという。アランはエレンと話していて、マギト隊長は考え事をしていた。セウスはこの状況に悩んでいた。話し合いも全く進まないこの状況。ホワイトハウスで何か起きたあとじゃ遅いのだが。


【兵士達を上手く騙せておけ】

【よくやった、褒美もでかいぞ】

【ちょっとお待ちください!これじゃ言ってた事と違うじゃないですか!】

【何言ってるんですか?やってしまった事はもう取り消せないのです。離しなさい。

離せよ】



セウスは頭に思い浮かべていた。何か焦ってるようにもエレンの目には見えた。セウスは、近くにあったイスに腰をかけた。それからずっと頭をかかえている。


「セウス団長、何かあったのでしょうか?」

「知らねぇよ、団長の事は団長しか知らないからなぁ」

明らかに様子がおかしいセウスを見て、エレンはもう確信した。

「皆さん!聞いてください!」

エレンは作戦会議班のみんなを呼んだ。エレンはポケットからある紙をだして、脅迫状をセウスから貸してもらった。

「これを見比べてみてください」

ある紙とは、エレンが5等兵士になった時貰った表彰状であった。周りの人達はその紙を見比べている。

「え……?」

きずいた人もいるらしい。表彰状はセウスの直筆。脅迫状も犯人の直筆。このふたつを比べて分かるものそれは-癖のある字-

そうだ、2つとも癖がある。所々同じところもある。バレないように書き方を変えても、やはり変えられてない場所もある。エレンはその事をみんなに伝えた。


「ってことは、これを書いたのは…」

と、みんなセウスの方を見た。セウスは、イスから立ち上がり動かない。少し焦ってるように見えた。


「さっきから慌ててたのはこういうことだったのですね!脅迫状を書いたのはあなたでしょう!なんで裏切ったのですか!」

アランは、セウスの胸ぐらを掴んで、怒りの眼差しを向けた。だが、セウスはアランの腹を蹴り、アランの首をつかみ、アランを盾にした。そしてセウスは銃をアランの頭に向けて

「こいつがどうなってもいいのか!よくないだろう!」

「うっ!え、エレン!俺ごと撃て!いいから早く!」

エレンは考えた。実は、エレン達の持ってる銃は、貫通しないのだ。身体の中に残る銃弾のため、アランを撃っても意味がない。

するとエレンが、セウスに話しかけた。

「あれ、認めちゃうんですかぁまだ確信したわけじゃないのにあなたはそこで銃を向けた。あなたは自分から犯人だと言ったと同じですね」

「う、うごくんじゃねー!こいつが……」

銃弾がセウスの足に当たった。そしてアランが後ろを向いてセウスの頭を蹴り飛ばした。セウスはその場で動けなくなった。そしてアランがセウスの手から銃を奪い、セウスに向けた。

「今まで俺たちに偉そうに説教してきたのに、ピンチになったらガキのように喚いて」

「お前ら、考えが甘いぞ」

アレンがセウスのもう一本の足を銃で撃った。セウスの足からは血がドバっと出ていた。

「うっ、うわぁぁぁ!」

そして、撃たれた場所を足で踏みつけた。そして、何回も踏みつけた。

「てめぇのやってきた事はなんだろうな?俺たちから逃げれるとでも思ってたのか?随分舐められたもんだなお互い、仲間をも殺す気でいねぇと勝てねぇもんなぁ」

アレンはセウスの顔を睨みつけた。するとエレンがセウスの前に歩いてきた。エレンはセウスの胸ぐらをつかみ、壁に叩きつけた。

「お前は何したかわかってるのか!あなたの今までの行動にも、不可解な事が多かった最初は、俺とグラウスが揉めた時、俺はあいつに死ねって言っちゃった。なのにあんたは!俺の全部を正しいと言った!俺はグラウスの言った通り、少し考えが甘かった後悔した、それでもあんたは!正しいと言った…そこからあんたのことを疑ってたんだよ!」

セウスは、黙り込んだ。何も口出しが出来ないから、黙ることしか出来ない。エレンは怒りを最大限抑えながらセウスの殴ったセウスはその場で倒れ、エレンの目を見た。

「そして今回狙われるのは、ホワイトハウスだ、ホワイトハウスで、敵は待ち構えてる。それを候補生に行かせたのもコイツだ。候補生を少しでも減らそうって考えだ。」

「それでもう終わりかエレン、ならばこいつを殺さないとなぁ」

アレンはセウスの頭に銃を向け、カウントダウンを始めた。セウスの足を踏みながら。

「何か、言い残すことはあるか?」

--3.2.1.-

「ゼロ」

アレンの手は、引き金を引いていた。セウスの頭からは血が吹き出し、セウスは目を閉じた。セウスは最後、「よく、戦った」と言ったらしい。セウスの遺体は、近くにいた兵士が、死体を運ぶ車に乗せて行った。


「これであとはホワイトハウスだけか……」

すると、ホワイトハウス辺りから爆発が聞こえた。エレン達は、ホワイトハウスの方向を見て、驚いていた。

「煙だ、、、」

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