第8話 開戦

昨日の夜、エレンは爆発に巻き込まれ右足を骨折。エレンはその傷に怒りを覚え、復讐の目を向けた。エレンの名は敵に広まっただろう。だが、その戦いには、出ることは出来ないが。

そして今日の朝、大統領にエレン・ウォーカーの名を轟かせ、その日の新聞には街を守った英雄として尊敬されるようになった。

が、そんな事はもうお構い無しに、時間は過ぎていく。次の日はもう、【ワシントン州防衛】なのだから。


「エレン!大丈夫か!?やっぱり骨折だったか……」

「こんな骨折、屁でもねぇよ」

アランは、エレンの顔を見て少し違和感を感じた。やはりまだ元気ではないか。アランは少し戸惑いながらもその場を去っていった。

「え、エレン!生きててよかったよ!」

ミカエルはエレンにそう言った後、アランの後を追った。

エレンは、しばらく自分の部屋から出なくなった。ずっとベッドに寝転んでいた。すると、エレンの名前を呼ぶ声が聞こえた。


「エレン!何をしてる!軍議に早く来い!」

「は、はい!」

エレンは松葉杖で歩いて会議室まで行った。

ドアの近くには椅子が1つあった。セウスは、指で座るように指示して、エレンはその椅子に座って話を聞いた。だが、軍議は今まで聞いた事の繰り返しで、エレンは何も聞いてなかった。1時間くらい話が続いていたが、今ようやく終わった。みんな部屋を出たので、エレンも部屋を出ていった。

すると、アランが少し暗い顔をしながらこっちに来た。

「エレン!まだ引きずってるのかよ」

「はぁ?いきなりどうしたんだよ」

エレンがそう返すと、アランはエレンの胸ぐらをいきなり掴んで壁に叩きつけた。


「いつまで引きずってるんだよお前は!」

アランがいきなりキレ始めた。こんな顔、エレンは1度も見たことない。エレンは少し驚いていた。

「足1本動けなくなったくらいでなぁ、動揺し過ぎなんだよボケが!いつまでも引きずってるんじゃねーよ!」

アランは、エレンの顔にビンタした。エレンは目を大きく開いてほっぺたを抑えた。アランは、エレンの肩を握って怒鳴った。

「昨日の戦いで何人お前は殺した!2人だろ!2人殺しといてただの骨折でその折れぐあいか!?いいか、よく聞け!俺は昨日のお前が羨ましい、敵に勝って、みんなから英雄扱い。それに、いつも自分でなんとかしようとするし、強い、クソイケメンでミカエルにも好かれて、でも今のお前は羨ましくもない!今のお前は、抜け殻だ!脱皮したならさっさと強くなれよ!頼むから!じゃないと俺の気持ちが収まんねーから!」

アランはエレンを揺さぶりながらそう怒鳴りつけ、エレンの心にはかなり響いた。エレンは、今までの様なくらい顔を捨てて、今までの、いや、今まで以上の顔つきでアランの顔を見た。



「ったく、お前に尊敬されてるなんて思いもしなかったよ」

そう言い、エレンはアランの肩を軽く叩いた。アランは、笑顔になってエレンに話しかけた。

「いつも通りになってよかったよ」

エレンは少し笑いそうになっていた。そしてエレンが

「お前ミカエルの事好きだったんだな」

そう言った瞬間、エレンは爆笑し始めた。アランは顔を真っ赤に染めて慌て始めた。

「す、好きだなんてい、言ってないだろう!」

「言わなくても分かったよ!」

エレンはお腹を抱えながら笑った。アランは顔を赤くしながら地団駄を踏んでいた。するとエレンが、アランの肩を軽く握ってこう言った。

「サンキューな、アラン」

そうアランに伝えた後、外に出て行った。アランはエレンをずっと見つめてボーッとしていた。


そうこうしているうちに、次の日になった。

エレンとアランは、作戦会議班で、作戦を考えていた。そこでは主に戦いで兵をどう動かすかを決める最重要班だ。戦争はこれで決まると言っても過言ではない。まだ銃声は何も聞こえないが、緊迫する空気が流れていた。

すると、照明弾が撃たれた。なんだろうか?エレン達は外に出た。


「どうしたんですか?」

「どうしたものか……」

マキド隊長が少し困っているような顔をしていた。マキド隊長とは、作戦会議班幹部であり、何度も戦争で勝利を掴み取ってきた強者だ。そのような人が困っている。


「敵がどこにもいない、今のところテキサス州でもアラスカでも敵は居ないと言うことだ。まさか、嘘だったのか?」

「そう決めるのはまだ早いと思います。敵はもしかしたらホワイトハウスを狙うかも知れません。」

エレンはマキド隊長にそう言った。マキドはその事を詳しく聞いた。少し思い当たる淵があるのか?

エレンは、思ったことを全て話したあと、マキド隊長は班のみんなを集めた。


「今からホワイトハウスの守りを固めよ!今すぐにだ!」

「どうして、僕の事を…」

マキド隊長は、みんなに何故そうさせるのか、説明するという。

「実は、ホワイトハウスには核を操るスイッチがあるらしい。1度聞いた事がある。奴らはそれを知ってるのだとすると、恐らくアメリカに落とすつもりだ。それに、前にもそういうような事があったからな……」

エレンは実は聞いた事がある。昔、ある本にホワイトハウスの秘密という小説で、色々な説が書かれている所に、【核を操る黒いバック】と言うのがあった。核を操ることが出来る黒いバックとはなんなのかエレンはそれが結構気になってたらしい。だとすると、敵はその存在を知っており、核を使ってアメリカを混乱させるという作戦なのだろうか。エレンは早急に事を進めるよう促した。

兵士達は、ホワイトハウスに向かっていった。その兵士はほとんど候補生だ。ミカエルもその中にいた。


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