第7話 作戦1:ホワイトハウスアウト

その日の夜、エレンとアランは、T-329を持って、ホワイトハウスに向かった。狼煙が上がった。作戦決行の合図だ。2人はまず、ホワイトハウスに行き、照明弾を上に撃つ。1人が中に入り、もう1人が外で待機。銃にはライトがついているため、敵を探すのにもうってつけだ。それにライトの照らす範囲が、普通のライトの1.5倍広いため、その面でも夜での戦争でも有利に動ける。

「アラン、お前は外で待機してろ、俺が大統領を呼んでくる。」

「よし、わかった。大統領にはこのことちゃんと伝えてるのか?」

「一応な、信じてくれてるかは分からないけどな。」

そして、エレンは銃を抱えてホワイトハウスに入った。アランは、ホワイトハウスの入口から、ホワイトハウスを1周していた。

ホワイトハウス内では、エレンが大統領が居る部屋に向けて歩いていった。しばらく歩いていると、黒いドアが見えた。

エレンはそのドアをノックして、その部屋に入った。


「大統領様、こちらへ。」

「ちゃんと勝ってくれよ?」

エレンは、大統領の顔を見て、笑顔になり、こう告げた。

「もちろん、負けるわけないですよ」

大統領は、その笑顔を見て、安心したのか、歩き始めた。アランは、ホワイトハウスを1周し終わって、玄関で待っていた。アランは、エレンが出てきた事を確認したら、照明弾を撃った。そして、本部に戻るため、大統領を連れて歩いていった。しばらく歩いていた時だった。3つの光が見えた。範囲は狭い、恐らく敵だ。だが、最低3人であり、こっちは2人、しかも大統領を連れているため、実質1人だ。



「アラン、大統領を頼む。俺が奴らを引きつけるからその間に本部に連れていけ」

「おっけー、俺が大統領守ってやるから、お前も死ぬなよ?」

アランは、エレンの顔を見ながらそういうが、もう聞くまでもなかった。エレンの顔つきはもう、死ぬ気ではない。勝つ目をしてる。アランは安心した。

「俺が死ぬなんてあるわけないだろ?」

「ふっ、だな」

エレンとアランは、笑いあった後、別行動した。アランは本部へ、エレンは敵を引きつけるために戦場へ。この2人は、お互い信じあってるように見えた。

エレンは銃を抱えて走って行った。途中3つの光が見えた。

(クソ、また来たか、)

エレンは、照明弾を手にした。1つ5回撃てるため、残りの弾は3つだ。さっきまではアランが持ってたが、アランがエレンに照明弾を渡したのだ。エレンは、敵の視界に入り、その照明弾を敵に向けて撃った。敵は、目を隠して怯んだ。それを狙って、エレンはT-329を連射し、敵を撃った。エレンは走って物陰に入った。

(これで何人死んだ、確認しねーと、最低でも3人といった所か、でもあんな大声で叫ぶんだから、他にいっぱいいるんだろうな…)

エレンが歩きだそうとした時、兵士が死体に集まった。

(なんだ?)

すると、直ぐに敵は去っていった。

(死体が回収されてないだと?)

エレンは疑問を抱いたが、死体の所まで歩いていった。

そこには、2人の死体があった。エレンは死体をさすっていると、何かにきずいたのか、走って逃げた。だが、遅かった。死体が爆発したのだ。エレンは爆発に巻き込まれて、吹っ飛ばされた。幸い擦り傷で済んだから良かったが、きずくのが遅かったら爆発に巻き込まれたかもしれない。不幸中の幸いだ。

「うっ…!クソ、やられた…」

エレンはそう言いながら、物陰に隠れた。バックには救命道具があるため、そこから絆創膏を取り出した。膝に貼ったあと、少し休憩していた。


その頃、アランは、やっと本部に着いた。大統領はそこで、話し始めた。

「お前ら!一体何してる!襲われてるんだぞ!援軍をだせ!大統領の命令だぞ!」

だが、その場は動かない。どうしたのか?大統領は中を歩いて、セウスのとこに行った。

「よう、セウス君」

「これはこれは大統領様、何しておられるんですか?」

2人は知った仲らしい。昔話したことがあるのだろうか?

「早く兵をださんか?今たった一人の兵が敵を相手にしてる。あのものは優秀なものだ、眼が違う。」

「だが、それでは兵が無駄死に……」

そうセウスが言ったのを、大統領が遮った。大統領は少し呆れたような顔をしてセウスを見た。

「あの優秀な兵を守って死ぬことがが無駄死だと?あのものはこれからのTCUに必要な存在だ。それを守るのは素晴らしいことではないか?それを分からないやつは、訓練兵団長に相応しくないぞ?」

「……わかりました。…皆の者!援軍をだせ!」

その言葉によって、兵士達が動き出した。アランはその軍を率いる隊長伇を任じられた。総勢100人の隊で敵兵を倒しに行く。


そして、エレンは物陰から動いていて、敵を探していた。

(そろそろ着いた頃か?そろそろ俺も戻るか)

エレンは本部まで歩いていこうとしたが、そこでまた敵兵がいた。敵兵はまだエレンにきずいてないが、エレンは物陰にまた隠れた。

エレンは先程の爆発によって、足を少し痛めたらしい。擦り傷だけかと思ってたが、動きが遅くなり、エレンは走ることができなかった。エレンがずっとその場で座っていると、銃声があちらこちらから聞こえた。そして、その場にアランが来た。

「エレン!どうしたんだよ!」

「死体に爆弾が仕組まれてた、巻き込まれた。きずくのが遅かったら死んでた…」

アランは、エレンの膝を確認すると、赤く腫れていた。擦り傷なんかじゃなかった。おそらく骨折したのだろう。エレンはその事を知ると、歯を食いしばった。

「クソ、クソォ!これじゃ戦えないじゃないか!」

「エレン落ち着いて!100人の兵士がそこに来てるから、本部に向かおう!俺は今ここで隊長してるから、運んでもらって!」

アランは、口笛で2人兵士を呼び、タンカーをバックを出した。持ち運び可能で、折りたたみ式なので、エレンはそのタンカーに乗った。

エレンは、タンカーの上で泣いていた。悔し泣きであった。手を強く握って、唸っていた。

「クソ…クソ…」

1時間後、その戦いはTCUが鎮圧した。敵兵は逃走して、敵の死体は合計10人であった。こちらには死体が出なかったが、けが人が3人、その中にエレンが入ってた。エレンは次の日、松葉杖を貰って、みんなの前に出た。大統領が、エレンのとこに来た。

「君の勇気ある行動に感謝する。私を守ってくれてありがとう」

「は、はい!」

そして次の日からは、ワシントン州防衛である。

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