場外乱闘~My name is…~

カノン「ねえねえ」




俊助「……何だよ?」




カノン「私の名前って、カノン・プリミティブ・ファウって言うじゃない」




俊助「そうですね」




カノン「本当にそれでいいの?」




俊助「おいおい……。いくらこのコーナーが自由な場とは言え、二度も同じ導入の仕方はないだろう。ネタがないと思われるだろう」




カノン「??何を言っているの?」




俊助「何でもない。で、お前はカノンって名前が不満なのか?」




カノン「そんなことないわ。可愛い名前だし、気に入っているわよ」




俊助「だったらいいじゃないか」




カノン「でも、最近のライトノベルに出てくるキャラクターの名前ってなんか複雑で読みにくいじゃない。シュトラッセン・フレーレル・ジョンジョルノンとかローベルシュタイン・バッフグランドとか」




俊助「まだその辺なんか言いやすい方だろう。それに外国人っぽい名前はどうしても長くなるだろう」




カノン「日本人の名前でも"亜沙夜"とか"美奈々"とか"虚無子"とか……。苗字でも"京妙院"とか"乃野之乃"とかさ。あり得ないじゃない」




俊助「それはあるな。名前で"はたき"とかあった時に声を上げて笑ったな。作者何を考えているんだwwってな。あと、さ行の多い名前だと、声優さんにインタビューとかで名前が言い難いとか言われるんだ」




カノン「言い難いのは嫌だけど、『魔法少女マジカルカノン』も、もっと捻った名前があってもよくない?最近のライトノベルみたいにさ」




俊助「どうしてお前がそこまで執拗に流行に乗っかりたいのか知らんが、この前も言ったとおり僕は流行に乗らん。安易に流行に乗ると手痛い目に遭うというのは、前回で分かっただろう」




カノン「嫌なこと思い出させないでよ…。でも、そうよね。下手に名前変えられても困るもんね。やっぱりカノンでいいわ」




俊助「だったら、二つ名を考えてみるか?」




カノン「二つ名?」




俊助「そうだ。あだ名とはちょっと違うけど、ほら、スポーツとかでもあるだろう。『ゴール前の鉄人』とか『土俵の悪魔』とかさ」




カノン「ああ……。この前見ていた駅伝で『山の仏様』とか言っていたわね」




俊助「ラノベとかアニメでもあるだろう。『残虐非道の生徒会長』とか『学園の輝ける流星』とか」




カノン「おもしろそうね。じゃあ、さしずめ私は『美しき魔術師カノン』とか?」




俊助「カノン……『美しき』はやめておけ。オタク業界では『美しき○○』は完全にギャグになるから。それにお前は魔法使えないだろう」




カノン「ぐぬぬぬ。じゃあ、私に適切な二つ名考えてよ」




俊助「う~ん……って、まだ何も言っていないんだから、拳を構えるなよ!」




カノン「期待していいんでしょうね?」




俊助「暴……じゃなくて、貧……ち、違う!まだ最後まで言っていないぞ!」




カノン「どうせ暴力女とか貧乳って言うんでしょう!」




俊助「ぎゃぁぁぁぁぁぁっ!肩が、肩が外れる!」




カノン「ぜぇぜぇ、だったら、もっとちゃんとした二つ名を考えなさいよ!原作者なんだから」




俊助「そう言われてもな……」




レリーラ「にゅふふ。お困りのようやね、紳士淑女諸君」




俊助「ややこしい奴が出てきたな……。で?お前がカノンの二つ名を考えてくれるのか?」




レリーラ「何でや?勿論、オレの二つ名に決まってるやろ。聞いて驚け!『お花畑の可愛い妖精』。あ、日本語表記はちょっとマヌケやから英語読みしようか?え~と『ザ・ラブリー・フェアリー・オブ・ア・フラワーガーデン』……?ピンとこんな」




俊助「ネットの翻訳サイトで調べるな!そりゃ直訳になるわ」




レリーラ「ショボーン(´・ω・`)」




俊助「ああ!顔文字鬱陶しい!」




紗枝「はいはい!私、こういうの超得意です!」




俊助「紗枝ちゃんか……」




紗枝「あ!何ですか、先輩!その嫌そうな顔!小説を書いているのは先輩だけじゃないんですからね。私だって小説を書いて日々精進しているんですから」




俊助「カノン。ところで今日の晩飯は何がいい?」




カノン「そうね。お肉がいいわ、お肉」




紗枝「カノン先輩まで無視ですか!いいですよ!勝手に言っちゃいますから。まず先輩は『金剛無双の超絶美麗臀部』!あああ、先輩!やめてください!引っ張らないでください!」




俊助「退場だ、退場!まったく、何を言っているんだか……」




カノン「シュンスケ、まずいわよ。これって前回と同じパターンじゃない。早く軌道修正しないと……」




俊助「そ、そうだな……。えっと、カノンの二つ名……」




デスターク・エビルフェイズ「余の二つ名は『地が震える最凶の象徴』とか『闇が恐れる絶望の深遠』なんかがぴったりだな。ぜひ作中でも使ってくれたまえ」




俊助「早速ややこしいことを言う奴が来たな……。って言うか、お前は二つ名どころか、名前自体が長ったらしいんだよ。何だよ!デスターク・エビルフェイズって」




カノン「シュンスケ……。それって名づけたのあんたでしょう」




サリィ「私は『美神が逃げ出す魔女』かな?あ、英語で言うと『ビーナス・エスケイパー』。あら、意外といい感じじゃない?」




俊助「サリィ……。『エスケイパー』は直訳すると『逃亡者』だぞ。ま、本人が満足しているなら、いいか」




カノン「なんだがぐだぐだになってきたから、もう二つ名はいいわ。これ以上、事態を悪化させたくないし」




俊助「理解があって助かったぞ、カノン」




カノン「でも、シュンスケ達の名前も普通よね」




俊助「当たり前だ。リアルでラノベみたいなネーミングあったら、DQNネーム以上にネットで晒されて笑いの対象になるぞ」




カノン「そうかもしれないけど、こうインパクトみたいなものが欲しいわね」




俊助「そんなインパクトはいらん。ま、ひとつだけいいことを教えてやろう」




カノン「何々?」




俊助「動々研のメンバーや赤松千尋に千草さん。そして年恵先生。以上のメンバーの名前には共通点があります。それは何でしょう?」




カノン「え?ええ?う~ん。あ、ひょっとして……」




俊助「続きはウェブで!」




カノン「検索しろってことね……」

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